週刊ZABOU「TAKE B.D SHIRTS-春に着る、仕立ての良いボタンダウンシャツ」

袖の長さだったり素材が季節によって変わったり、シーンによって襟の形や裾の仕様が変わったりするのがシャツの面白いところです。

ZABOUではアメリカンカジュアルウェアをベースに提案しておりますので、今年の春は様々ボタンダウンをご用意しました。

ボタンダウンシャツ

ボタンダウンシャツ‐ポロカラーシャツとも呼ばれ、英国の乗馬スポーツ「ポロ」から命名されている。
競技中にバタバタとはためいていた選手のシャツ。何とかならないかと考案されたのは襟の先にボタンを1つ付けるという事。
これならプレーの邪魔にならない。そしてこれに気付き、いち早くアメリカに持ち帰り、販売したメーカーこそBrooks Brothersである。

以来、ボタンダウンシャツはアメリカンカジュアル、またトラッドには欠かせない存在となるのであるが、
現在までの間に様々なメーカーがこのシャツを模倣してきた。
所謂80年代までの6つボタン、ボックスプリーツのタイプをブルックス式と呼び、クラシックでありながら最も男らしく見えるバランスである。

今季、そんなブルックスのDNAを受け継いだ4つのボタンダウンシャツをご紹介致します。

SERO

SERO(セロ)ボタンダウンシャツ  ¥12,100-

ZABOUで定番的にお取り扱いするシャツの中では一番歴史が古く、伝説のシャツメーカーのSEROを再現すべく、日本のインポーターがライセンスを取得し、今の日本人に最適なボタンダウンを形成しました。

襟は7㎝幅と、やや狭めにはなりますが小襟過ぎずに着られる絶妙なバランス。
ネクタイを締めてもバランス良く、ノンネクタイでもロールがギリギリ出るという中々少ない種類のボタンダウンです。

フロントは8つボタン。邪道に思われるかも知れませんが、一つ一つの開きが細かく、着用者のスタイリングによって様々な見え方になる、絶妙なバランス。
サイズ感もゆったり目で、加えて日本製の丁寧な作りであることから、カジュアルシャツとしてリラックスとキッチリ感の丁度狭間をいく、迷ったらまずはお勧めしたい一枚となっております。

ボックスプリーツにハンガーループ。
しっかりとらしさを抑えたSEROは、私たちにとってはなくてはならないスタンダード。

H by FIGER

H by FIGER(エイチバイフィガー) ボタンダウンシャツ  商品ページ

VANやブルックス、ラルフローレンなどをリアルタイムで見てきた、プランナー野澤氏が手掛けるHBYのボタンダウンシリーズ。
ディテールは勿論、日本人の体型にフィットするサイジング。

襟は9㎝幅。しっかりとロールの出る綺麗なバランス。しかしながらパターンが細身になるので、ジャストフィットでご着用頂けます。

ステッチワークも流石の日本製。
長年インポート商品を見てきた野澤氏も、縫製は日本製が一番とシャツを生産するに至りました。

毎シーズン新作の生地がリリースされるのも人気の要因の一つかと。
季節やスタイリングに合わせて、様々な柄をご用意しております。

今の時代のニュークラシック。
手に取りやすい価格帯も魅力なHBYのシャツは、他では見ることが少なく根強いファンを持ちます。
和製アメリカンスタイルには外せないジャストフィットがお好みの方は是非。

NECESSARY OR UNNECESSARY

N.O.UN(ナウン) PREMIUM BD  ¥17,600-

ネセサリーの新たな定番シャツ。その名もプレミアムボタンダウン。
1960年代のヴィンテージからパターンを取り、忠実に復刻した本作品。
拘りの数々は、知れば知るほど魅力的に映ります。

しっかりとロールの出る襟幅に対して、現在出回っていない小ぶりのボタンは特注品。襟先の角度がこのボタンでしか出せないので、このような仕様となりました。

カフスボタンは中央より内側に。
その昔、書き物をする際に袖を1ロールする際にこのような位置につけられたのだとか。これならば袖をロールアップせずとも汚れない、実用的なディテールです。

大きくとられたスリットはかなりクラシックにも見えますが、しっかりとタックインしても良し、タックアウトした際も1ディテールとしてジャケットのベンツのように、長めの着丈が活きてきます。

Gambert

今回初めて受注会を開催するGambert(ギャンバート)。ボタンダウンも急遽お取り扱いが決定しました。
【Dan River/ダンリバー】
1882年バージニア州ダンビルで創業したダンリバーミルズは南部最大のテキスタイル工場に成長しました。 ブルックスブラザーズをはじめ様々なアパレルブランドファブリックや寝具などのホームファッション製品を手掛けた歴史的なメーカーですが、惜しまれながら2008年に工場が閉鎖。
今回最終のデッドストックの生地を用いて製作されたボタンダウンは、アメリカ黄金期のトラディショナルなシャツを完全に再現。
アメリカ製生地を使い、アメリカ生産にて手縫いで作られるボタンダウンは必見。是非「至高の紺ブレ」と合わせて着用していただきたい逸品に仕上がりました。

襟のロールやネックスペース、ステッチを表に出さないバックヨークの仕立てなどこだわりの部分を残しながら身幅、着丈、ガセットなど今のニーズを融合させたシャツに仕上がっています。
どこを取っても間違いなく一級品のシャツです。
デッドストックの生地となるため、次回生産は未定。
こちらは2,3枚ストックとして持たれるのが宜しいかと。



さて、気持ちよく一枚で着られる季節はまだ先にはなりますが、年間を通して活躍するオックスフォードやシャンブレーなどの生地を、ご用意しております。
是非あなたのワードローブにもボタンダウンを。
カジュアルでありながら、程良く畏まる。
アイビーとか、クラシックとか。そんな事を差し引いても、スタンダードです。

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