スタッフ小坂が2023年のベストバイを振り返ります。

こんにちは。
東京店スタッフの小坂です。

閉店後に岡安さんと雑談したりしなかったりの毎日。
先日の話のタネは「2023年のベストバイ」でした。

2023年もいっぱいお買い物をしましたから、パッとベストを決めるのは中々難しいです。
ガラにもなく結構真剣に考えこんでみたところ、思い浮かぶのがこのジャケットでした。

H by FIGER(エイチバイフィガー) ツイードジャケット ブラックウォッチ

この秋冬、これ買っちゃいました! 2023 小坂編』でもご紹介させていただいておりますが、本当に調子が良いですね。
何と言ってもベストバイですから。

今回は、小坂的ベストバイに輝いた逸品のオススメポイントをご紹介させていただきたく思います。
どうぞお付き合いください。

1. 生地

何につけても生地が良いです。

ブラックウォッチ柄って格好良いですよね。
柄モノのジャケットは何かと難しかったりしますが、伝統的で保守的な印象のブラックウォッチであれば嫌味なくコーデに取り入れることができます。

この柄というだけでグッとくるのですが、配色も良い塩梅なのが堪らないです。
暗過ぎず、明る過ぎないのが良いです。
暗過ぎてどんよりしちゃったり、明る過ぎて派手になっちゃったりなんてことがままあるのがブラックウォッチの世界です。

ことジャケットにおいては、視覚的にコーデの広い範囲を占有しますから、殊更にブラックウォッチの配色の塩梅の善し悪しが目立ちます。
この点についてはかなりの拘りが詰められているようで、(敢えて嫌な言い方をするのであれば)分かりやすく商品価値を高めるハリス・ツイードやムーン社を「とりあえず」で据えるのではなく、あくまでも配色の観点から日本製のツイードをあてこんであります。

2. 形

形がドンピシャで僕のツボです。

ウエストを絞っていないので、良い意味で野暮ったい雰囲気です。

個人的な趣向として、「ジャケットは着たいけど、『カチッと感』はあんまり出したくない」んです。
『カチッと感』が必要なシーンではスーツを着ちゃえば良いと思うんです。
サラリーマンの方であれば尚更でしょう。

となると、カジュアルなシーンでジャケットを着る時に肝要となるのは「如何に『カチッと感』を出さないか」にあるはずです。
そこでポイントとなるのが野暮ったい雰囲気ではないでしょうか。
これのお陰で、『カチッと感』を出さずにジャケットを着ることができます。

ついでに、ウエストを絞っていない分だけ中に着込む余地が生まれるので、重ね着しても変にゴワゴワしなかったりするという利点もあります。
至れり尽くせりってやつです。

3. ディテール

素敵なディテールを満載しているので全てはご紹介できません。
ここでは、僕が特に好きなディテールである3つボタンについて触れさせていただきます。

段返り3つボタンではなく、3つボタンです。
2つボタンや段返り3つボタンと比べ、Vゾーンが浅くなります。

非常にざっくりとした観念として、深いVゾーンはセクシー(?)な雰囲気、浅いVゾーンはカジュアルな雰囲気になります。
セクシー(?)で困ることはないのですが、このジャケットによりマッチするのは浅いVゾーンですよね。

ウエストの絞られていないカジュアルな形ですから。
ディテールの雰囲気をしっかりと合わせてあげた方が良いことに間違いはありません。

4. 使いやすさ

非常にコーデに取り入れやすいですね。

ブラックウォッチはネイビーとグリーンを基調とする柄です。
どちらもメンズのワードローブには絶対に入っている色です。

普段のコーデの色をほぼ間違いなく拾ってくれるので、まとまったコーデにしてくれます。
柄モノに特有の「コーデから浮いちゃってる感」がまずありません。

分かりやすくカーキのチノパンと合わせてみたり。

ちょっとミリタリーな雰囲気にしてみたり。
なんやこのポーズ……

デニムも余裕でいけちゃいます。
なんやこのコンビ感……

髙橋さんのコーデなんかもめちゃんこ格好良いと思います。

ブランド代表の野澤さんはこんな風に着こなしていらっしゃいました。
あえて段返り3つボタン風に第1ボタンを外す着こなしの妙が光ります。

EX. バックボーン

商品そのものからは少し離れますが、それが産まれることとなった経緯にも焦点を当ててみるのもファッションの一つの楽しみ方です。

こちらは、先程ご登場いただきました野澤さんの所有していらっしゃるゴルフ・バッグです。
90年代、かつては貿易商社でお勤めでいらした野澤さんが立ち上がったばかりのポロ・ゴルフ(ラルフ・ローレンのラインの一つ)のブースにお呼ばれなされた際に一目惚れでご購入なさったそうです。

お察しの通り、今回ご紹介させていただきましたジャケットはこのゴルフ・バッグをソースとして制作されています。
生地の選定にあたっても、このバッグに近しいものを探した末に日本製のものに行き着いたとのことです。

こういうバックボーンを知ると、不思議とグッとくるんですよね。
何でなんですかね。

デザイナーの胸を貫いたゴルフ・バッグが30年の時を超え、形を変えて僕らの手元に渡るってロマンがあります。
ロマン派の皆様には共感していただけることでしょう。



基本的に好きなものについて書き散らさせていただいている僕のブログ。
やっぱり、好きなものについて語るのは楽しいです。
2023年のベストバイともなれば尚更です。

僕がベストバイに選ぶだけの魅力をお伝えできましたなら幸いです。

それでは店頭でお待ちしております。
ありがとうございます。

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小坂

東京店スタッフの小坂です。
168cm 54kg、体型の近い方はサイズ感についてのお問い合わせもぜひ。
店頭でお待ちしております!