週刊ZABOU「U-DOT/浅草から世界へ。アメリカで見つけた、日本のモノづくり」

Concept 
YOUTH and PLAYFUL
 U-DOTは一枚革で包み込む、あなただけのオリジナルシューズ。
 足にも、環境にも優しく
 日常にちょっとした刺激と遊び心をデザイン。 

東京浅草といえば、下町らしさが残る東京でも有名な観光スポットではありますが、
こちら古くから革靴作りの工房が多く存在します。

そんな浅草にて、この度POPUPにてU-DOTを生産するヴァーブクリエーションも、その中の一つ。
日本の丁寧な手仕事で作られるシューズ。こちらを発見したのはアメリカ出張中のラスベガスでした。

世界中のバイヤーが集まるこの展示会で、一際目を惹いたのがU-DOTのシューズ。何と日本のシューメーカーだったのです。

浅草から世界へ。アメリカで見つけた日本の丁寧な物作り。

谷川「今回のラスベガスの合同展示会は圧倒的に日本人が少なく、出展している日本のメーカーもほとんど無かった中で、U -DOTさんとREGALさんが出てたんですよ。REGALさんはすでにウチで展開していますが、U -DOTさんは知らなかったので展示ブースに立ち寄って色々と物色しながら話をしていたんです。一枚革でとても履きやすそうな靴やなぁと思って見てました。実際に手に取って見ると革が柔らかく、しなやかなんです。履かせて貰ったら『おー、いいやん』て思いました。話を続けていくうちに大きなブランドさんのパリコレの靴なんかも手がけてるとか、納期もだいたい1ヶ月ほどで作れるとか、他にも革靴に対する造詣の深さ、自分達が作っていることに対する情熱を感じることが出来ました。『ものづくり』をする人はとにかく熱がこもっているかどうかをものすごく真剣に見ます。」

「それで自分のを1足か2足作ろうと思って帰国してからアトリエ兼工場を訪ねたんです。そしたら、スタッフさんは丁寧やし、ハイテクの技術も持ってはるし、今後の展望なんかも聞かせて貰ったりしてたら、やっぱりこの靴を自分達のお客さまにも見ていただきたい、願わくば履いてみていただきたいと思うようになったんです。実際に受注生産で納期も約1ヶ月で上がることも素晴らしいと思います。そしたら受注会でお試しくださいとご案内いただいたんです。その受注システムもしっかりと出来上がっていて、カスタムしていくだけのシンプルなものだったので、お客さまにも想像していただきやすいし、イメージが湧くなぁと。これはもうやるしかないと、こう思ったのがきっかけです。」

今回、このようにPOPを白背景で統一したのには訳があり、ご自身で革や仕様をカスタムして頂くイベントなので、あえて無色にしています。
僕たちがたまにご提案させて頂く「別注商品」も。これに似た作業です。
真っ新なシューズにあなただけの色や種類の革を当て込んでいく作業は、難しくもあり非常に楽しい作業です。

ご自身のシューズが届くまで、約1か月ほど楽しみにお待ちください。その間に合わせるボトムスなどを選ばれるのも良いと思います。
このイベントに合わせて、実際に工房にお邪魔した際に、作製して頂いたスタッフの私物が丁度本日届きましたので、そちらを使って形のご紹介をさせて頂きます。

MOCCASIN

アメリカの先住民が履いていた靴が基になっていると言われるモカシンシューズ。甲の部分と靴本体、そしてそれをつなぎ合わせるベルトパーツでクタっとクシュっと、丸みを帯びた形になっています。このベルトパーツの色で全体の表情がガラリと変わる色バリエーションを楽しめるシューズの一つです。

瀬川「今回マイシューズ作るにあたって、自分らしさとU-DOTを意識してみました。やや自分らしさが勝っているような気もしますが…

形はLOAFERも良かったですが、自分で作ったのはMOCASSIN。単純に好きな形ですが、ボリューミーなパンツが自身で多いので好都合。

「色は自分の中では当たり前なオールブラック以外頭にありませんでしたが、全部同じ素材では面白みがないと思いましたので甲部分のパーツのみカウヘアーに。せっかく選べるから、というのもありますが、ブラックばっかり持っているからこそ履いたことのないテイストを欲していたところの今回なので、オーダー時から今までワクワクして待っておりました。色は統一されていてもまったく違った雰囲気を持つ素材なので、インパクトはちゃんとあって良い仕上がりになったかなと思っています。」

「ソールについてはモカシンはコルクソールを選べませんが、たとえ選べたとしてもこのタンクソールに間違いなくしていたことでしょう。黒靴ばかりの下駄箱にいつもと違う黒靴が仲間入りです。

オールブラックなので見た目だけで言うと春夏っぽくないビジュアルかもしれませんが、履き心地も軽いですし、ソフトで心地よいフィット感なので普通のモカシンシューズとはまったく別物です。」


軍パンを始めとしたワイドボトムスだったり、夏はプロッパーのようなカーゴショーツと合わせたいなと今から考えています。

サイズは27cmが丁度良かったです。私の場合何かしらのソックスを履くつもりですが、たとえ素足でも26cmだとつま先が窮屈でダメでした。LOAFERやSHOESのようなもっと軽やかなタイプだと素足もさっぱりさを演出出来て良いと思います。伸びもしっかり出る作りなので出来るだけジャストサイズで履かれるのがおすすめです。」

LOAFERS

U-DOT人気ナンバーワンのローファーは、ベルトがついた定番のコインローファー。全部で4つのパーツから構成されているので、最大で4色の組み合わせを一つに靴の中で楽しむ事が出来ます。かっちり見えるローファーもくたっとした一枚革のU-DOTなら、合わせるボトムスも選びません。

谷川「たくさんのスタイル(型)の中でローファーを選んだのは、素足で夏に履きたかったから。紐なしで履ける手軽さがあるのはローファーかタッセルローファーやったんです。タッセルの飾り付きも悪くないのですが、よりシンプルに削ぎ落としたものが好きなのであっさりのローファーにしました。」

「ほんで出来れば表革より裏革(スウェード)が良いなと思いました。表革やと少し重たく思えてね。スウェードの方がこなれた感が出やすいので、多少汚れても濡れてもええかなぁと思ってます。それからアクセントにハラコ(牛の毛皮部分)を使用してます。せっかく色んな革を部分使い出来るのでやってみようと思いました。」

「僕はやりませんが、踵部分を踏んづけてスリッパのように履いても楽でいいですよとおっしゃってましたね。ただでさえ裸足で履けて楽チンやのにこれ以上ゆるく履いたらグダグダになってしまうし、だらしなく見えるのが好きじゃないので踵はキチンと履くつもりしてます。サイズもハーフサイズなしで伸びる素材やから必然的に25cmで決まりですわ。」

SHOES

定番の紐靴、SHOES。まるで素足で歩いているかのように肌にピッタリ馴染み、独特の可愛らしいフォルムはシーンを選びません。靴本体の色と合わせた紐だけでなく、紐の色を変えてアクセントにする事もできます。

坂口「今回カスタムシューズの醍醐味である、素材や仕様の載せ替えをあえてしなかったのは、出来るだけその靴の持つ素材感や、まずU-DOTという靴自体を、一番分かりやすい所で感じたかったからです。オールホワイトの革靴なんて初めてですが、選択肢がある中から選ぶ白と、既成の白を選ぶのでは全く別物です。極力他の色は選ばない分、ソールはコルクソールのダブルをチョイスしました。」

「何だかバレーシューズのような雰囲気もあるし、スニーカーのような抜け感もある。足に沿った流線形のフォルムは無駄を感じさせない、洗練された印象まで受けます。夏場のコーディネートにこんな革靴が欲しかったので、これは重宝しそうです。夏場は(というかほとんどオールシーズン)色落ちしたジーンズや、ミリタリーパンツ、ワイドチノを穿く事が多いので、こういう白の革靴をサラッと合わせたいですね。」

「つま先や踵に芯が入らない靴自体、あまり履いたことがないのですが、本当に素足のような履き心地なんです。実際にこの靴は素足で履いていく事になるのですが、コルクのフィット感や吸湿性は何のストレスもありません。また、作ってもらってから気が付いたのですが、この靴には継ぎ目がない。なのでどこも当たらないから履き心地の良さが倍増するんです。」

「おおよそ一カ月で手元に届くのは、単純に早いという点も有難いですが、オーダー会あるあるで、実際に半年~一年前にオーダーしたものが、実際に手元に届くころには気分が変わってしまっているという事が、自分自身にはよくあるんです。僕がこの靴をオーダーしたのが、一カ月くらい前。丁度暖かくなってきたタイミングだったので、どんな服装に合わせようか、、、という想像がしやすかったのもオーダーしたきっかけです。」



これまで革靴をお選びいただく際に、何を重要視されていましたでしょうか?
作りの良さ?ライフスタイルに合った仕様?それもありますが、ネームバリューでお選び頂いていた方も多いのではないでしょうか。

広く知れ渡ったブランドというのは、様々な良さが世間で認められた証拠だと思います。

今回ご紹介するのは、それらとは少し違った角度からのご提案となります。
勿論、日本の革靴の聖地のひとつ、浅草という激戦区で作られるシューズは、素足での着用を想定した大変履き心地の良いものであることには変わりないのですが、数々の仕様をご自身で選択されて納品されるシューズは、あなただけの一足になりますので、手に(足に)した喜びは、オーダーした方にしか得られない満足感です。


今回、遠く離れたアメリカで発見した、本当に良い日本のプロダクトは、幸いまだあまり知られておりません。
読んで字の如しで一足お先に如何でしょうか。
自分だけの一足を、季節が変わる前にお届け。今までとは少し趣向の変わった靴を手に入れてみてください。

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