週刊ZABOU「どこにもないスタンダードを求めて/RINASCENTE(リナシェンテ)CASH WOOL JOBSNECK」

私たちは一日に多くの選択を繰り返し、その数約35000と言われており、
選択には大小あれど、上限の選択というものがあり、その数があまりに多いと判断力が鈍ったり、欲望のままの選択をしてしまうそう。疲れているときにどうでも良い選択をしてしまった経験がある方は多いと思います。
appleの創設者、STEVE JOBS(スティーブジョブス)は、そんな選択を減らそうと、同じ服を何枚も所有していたそうで、
その代表格としてLevi’sの501、New Balanceの992、そして黒のモックネックのセーターが挙げられる。

Rinascente(リナシェンテ) CASHWOOL ヌマJOBSネック(12G)

昨年の秋冬シーズンにご好評頂き、夏は半袖Ver.も人気だった沼ネック。
実は少し前から名称がJOBSネックに変更されていました。(※商品ページには沼ネックと記載)

Rinascente(リナシェンテ) CASHWOOL ヌマネック(12G)  ¥16,280-

前述のスティーブジョブスはデイリーウェアとしてこのモックネックとクルーネックの丁度中間に当たるJOBS NECKを毎日のように着用していたそう。
ただ、何故このような変わった形状のニットを、それも毎日着用していたのであろうか。
残念ながらその理由はもう聞くことはできないが、その使い勝手の良さについては検証する事は可能である事から、今回のブログを更新するに至る。

RINASCENTE(リナシェンテ)からリリースされる冬のJOBSネックは、CASH WOOLと呼ばれるイタリアのゼニアバルファ社の糸を使用している。

このCASH WOOL。RINASCENTEの秋冬の定番素材として、30年以上もの間使われ続けた素材であり、
その質の良さは折り紙付き。

肌触りの良さは言わずもがな。オーストラリア産の最高級エクストラファインウールを、一度洗いをかけた後に熟成させ、そのあとに施されるバルファ社独自の加工によってできる糸。これにより糸の表面が滑らかになるため、毛玉(ピリング)が出来にくくなる。防縮加工も施している為、縮みにくいというのも特徴の一つ。
この糸を大量にストックする事によって、高品質でありながら低価格に抑えることが出来、この秋冬の原料の値上げに関しても、今のところ据え置き価格で提供する事が出来る。

また、カラーバリエーション豊富なCASH WOOLだが、ほとんどがRINASCENTEの別注色。糸と糸を織り交ぜることにより奥行きのあるカラーも、マットなソリッドカラーも生み出すことが出来、この冬も使い勝手の良い暗めのカラーでありながら、表情豊かな5色を展開するに至った。

着こなし

まずは一枚でシンプルに着用してみる。
JOBSに倣ってブルーの501、足元はNBで。
なるほど、安定感のある落ち着いた着こなしは、差し詰めド直球のコンサバ。

スーツがマストではなくなりつつある職場環境においても、カジュアルでありながら、ネックの高さから、どこか品の良さを感じ取る事が出来る。

また、さり気なくホールガーメント(脇に縫製がこない)ところも、着心地面での人気の理由の一つに成り得る。

実はこのJOBS NECKだが、ジャケットとの組み合わせも抜群に相性が良い。

パンツをコーデュロイのトラウザーに。足元はレザーシューズ。
そしてジャケットを羽織るわけだが、ネックの絶妙な高さからラペル裏と肌が直接触れない。
ジャケットの寿命も延びる訳で、エチケット面でも見た目にも良い事尽くしである。

テーラードジャケットとタートルネックの着こなし、実は憧れるけれどタートルネック単体でもハードルが高いという声もよく耳にするが、JOBSネックはそんな悩みも解消してくれるのではないだろうか。

2タックのパンツと合わせた際も、裾のリブが良い感じに演出してくれ、ドレスにもカジュアルにも降りやすいようになっている。
この辺り老舗ニットメーカーの自力が活きていくところ。

あえて大き目のシャツの下に着る着こなし。
N.O.UNのビッグBDや、今年ワンサイズ大きめに買ったSEROのインナーに差し込めば、防寒に加えて少しフレンチなイメージも醸し出す事が出来る。


こういうインナー使いに出来るのもCASHWOOLの肌触りの良さがあってこそ。肌に触れるウール製品は出来るだけ滑らかなものを。チクチク感のないキャッシュウールはインナーニットとしては、マストアイテムだと思う。

Gジャンやレザージャケットなど、男臭いアイテムを品よく着るにはどうしたらよいのだろうか。


答えはレディースの着こなしを参考にするのも良いだろう。
ということで、デニムジャケットにインナーニットを差し込む。

流石にスカートを穿く事は出来ないが、チェックパンツなど、暖かみのあるアイテムを最低でも2点使うと、アウターの持つ土臭さを中和してくれるだろう。

やや暗めではあるが、差し色には持ってこいな新色ボルドー。
落ち着いた中でインパクトのある、大人なカラーである。

または、レザージャケットのような男臭いアイテムにも相性は抜群。
ブラックデニムにレザーと言った定番コーディネートにも、ニットは上品さを保つためにも必要不可欠だと思う。



そんな使い勝手の良さしか見当たらないJOBS NECK。
まず入荷の12Gに加えて、来月新作も含めたバリエーションを豊富に展開予定。

CASH WOOL 7G JOBS NECK ※カラーは昨年展開のカラーを掲載しています

7GのCASH WOOL。
ジャケットのインで使える12Gも良いが、真冬はこちらの7Gも活躍する。
梳毛の7Gなのであまり嵩張らず、しっかり温かい。
ローゲージの緩い雰囲気も楽しめつつ、質実剛健なクラシックな冬場のアウターとの相性も良い。
様々な色目で展開予定。

今回初登場となる三つ杢使いのアランニットもJOBS NECKとなります。
本来ローゲージにあたる7Gも、3本の糸を撚り合わせた3つ杢になると、色の奥行きも厚みも増してより真冬向けに。



冬場のニットの新たなる定番となり得るJOBS NECK.
タートルネックでも、クルーネックでもない何か。
ただ、使い勝手や合わせやすさを鑑みても、この絶妙な雰囲気は他で醸し出せないと納得した所存です。
是非店頭にてお試し頂ければと思います。


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