「秋冬はコーデュロイやろ」とばかりに古着のコーデュロイ・ジーンズを集めていた90年代後半。ミレニアム(2000年)を目前にアメリカ東部の街を転々とレンタカーを飛ばして廻り続けてました。とある小さな町でLevi’sやLeeのデッドストックのコーデュロイを大量に見つけたときは身震いしました。当時は友達とふたりで廻る事が多く、彼からいろんなことを学びました。アメリカに棲み古着に精通していた彼は「欲しいっちゅう顔をしたらアカンねん。相手に足元見られるからな。」って(笑) 言葉の壁よりも先に覚える事が多く楽しみながら仕事をしました。
アメリカ東部の街は西部よりもコーデュロイが比較的多く見受けられ西部とは一味違うアメリカン・カジュアルなように思います。細畝のコーデュロイは太畝のそれとはまた雰囲気が違ってて穿きやすい。Levi’sのコーデュロイと言えば519があまりにも有名ですが、そのシルエットは非常に美しく絶妙なバランスを取れる最高の逸品と信じて止みません。ジャストサイズでキレイ目に穿く事も出来て、サイズアップでルーズに穿いてもこなれた感じがしてカワイイんですわ。
しかし、Levi’sやLeeのコーデュロイ・ジーンズをデッドストックや古着で探すのはとても難しくなりました。色・サイズ・コンディション・価格など数え上げればキリが無いほどに探す事が困難な作業です。でも穿きたい欲求には勝てず「おまへんかー。おまへんかー。」と捜し求めていたら出てくるもんですね。
ジーンズと言えばHさんというくらい上手に作る人が拵えてくれました。生地もLevi’sの研究を重ねた結果織ったとされる細畝のコーデュロイ。縫い方も仕様も非常に美しい。特殊な洗いを掛ける事によって出来た(*1)アタリ感や(*2)パッカリング。そして何よりも古着のLevi’s519まんまやなというくらい素敵なエイジング(経年変化)感まで出てます。
これを手にとって見たとき、懐かしさが込み上げてきて思わずニヤッとしてしまいました。いくつになっても良いもんですね。コーデュロイ・ジーンズ。
SUD corduroy pants zabou special カラー:ライトグレー、ベージュ、ネイビー サイズ:29,30,31,32,33,34,36 プライス:¥15,540-
モデル:身長176cm 体重66kg サイズ:31インチ着用
(*1)アタリ感・・・生地と生地が当たって擦れて色抜けしたり、色濃く残ったりしてる生地のありさま。脇の縫い目の織り伏せ部分の生地が洗濯の度にくっきりと浮き上がってきてボコッとなっている処の総称。 使用例、「そのジーパンようアタリ出てかいらしでんなー!」
(*2)パッカリング・・・縫い目(ミシン目)が洗濯の度に引きつって凹凸が出来ている部分のこと。またそのありさま。 使用例、「このパッカリング出とるとこが、なんとも雰囲気よろしおまっしゃろ!」