伝統とモダン

こんにちは。
東京店スタッフの小坂です。

皆までは申しません。
本命◎はジャスティンミラノです。

頼むで~、戸崎ィ!
ヴィクトリアマイルの負け分をここで取り戻すんや!

……。
そろそろ真面目に仕事をします。

今回はRegal Shoe&Co.(リーガル・シュー・アンド・カンパニー)の革靴をご紹介させていただきます。
過去にご紹介しておりますので、今回はもうちょっとマニアックな仕様について。

まずはブランドのご紹介からいきましょう。
ここは公式のホームページより引用させていただくのが最も適切でしょう。

軍靴製造をルーツに持ち、タフで壊れにくいグッドイヤーウエルト式製法を日本に持ち込んだリーガル。

その本格的なレザーシューズは60年代のアイビールックブームを経て、日本のスタンダードとなった。

そのルーツをもう一度体験し、スニーカーカルチャーの中で育った世代にもレザーシューズにこだわりを持つ世代にも、リーガルが持つ歴史と品質、そしてデザイン性に触れてもらいたい。

その思いから「REGAL Shoe & Co.」は誕生した。

リーガルの長い歴史の中で生まれた永遠のスタンダードをピックアップし、それを創造の軸にしながらもただ伝統を守るのではなく、これからのスタンダードを生み出すべく革新性を追求していく。

「REGAL Shoe & Co.」のレザーシューズとそのコンセプトストアは、新たなもの作りのプラットフォームとなるべく伝統とモダンという2つのキーワードをもとに作り上げられている。

https://www.regal.co.jp/brand/regal_shoe_and_co/concept

だそうです。
要は、伝統的なグッドイヤー・ウェルテッド製法と、現代のテクノロジーを融合させた靴作りを行う高級ラインです。

さて、ZABOUでは上述のコンセプトをこれ以上ない程に体現したモデルをセレクトさせていただきました。

ストレートチップ GORE-TEX
その名の通り、高機能素材であるゴアテックスを搭載したモデルです。

アウトドア・シーンではお馴染みの高機能素材であるゴアテックス。
高い防水性と透湿性を兼ね備え、浸水しないのに蒸れしらずという全人類の望みを叶える夢の素材です。

ゴアテックスを足袋のように成型し、それを覆うように革を配しています。
これによって全面での防水透湿を実現しています。

戦うサラリーマンの皆様の足元を任せるに値する、高い実用性がウリの一足です。

ゴアテックスとグッドイヤー・ウェルテッド製法を両立する靴作りを行うのは世界的にも珍しく、僕の知る限りではリーガル社のみです。
更に言うのであれば、リーガル・シュー・アンド・カンパニーのラインのみです。

まさにブランドの掲げる「伝統とモダン」の面目躍如ですね。

さて、実用性だけに飽き足らず、ちゃんと格好良いのがリーガル流。

この男前な顔つきです。
お仕事でも差支えのないストレート・チップですが、カジュアルなシーンでも使える武骨さも感じさせます。

言うまでもなく、ラストは日本人の足型に合わせてあります。

広くとられた甲回りがストレスのない履き心地を担保してくれますが、一方で、高いアーチサポートと小振りなヒールカップがしっかりと足をホールドしてくれます。
言うなれば、土踏まずと踵をしっかりと咥えてくれるからこそ、甲回りを広くとることができるのです。

遊び半分で足入れしてみてください。

典型的な日本人の足型の僕には、恐ろしい程のシンデレラ・フィットでした。
何度も革靴に足をミンチにされてきた僕ですが、これは本当に馴染みが良かったです。
リーガルに足を向けて寝られません。

こうして見ると、土踏まずの部分にしっかりと絞りを入れて、アーチサポートを高めにとっていることが分かりますね。
このくびれ、非常にエッチです。

土踏まずの低い欧米人の足型に合わせた靴には見られない色気が宿っています。
ボンッ・キュッ・ボンッって感じです。

因みに、ヒールカップが小振りなのにヒールにボリュームがあるように見えるのは、靴の全周をウェルティングしているためです。
フル・チャネリング・グッドイヤー・ウェルテッド製法(長過ぎ)なんて言います。
普通のグッドイヤー・ウェルテッド製法よりも頑丈になります。

アメリカ的なディテールです。
アメトラの雄、オールデンやアレン・エドモンズあたりはこの製法で靴を作ります。

お手元の革靴をご覧になってみてください。
おそらく、ヒール部分はウェルティングされていないと思います。

ウェルティングされていた皆様はお喜びください。
頑丈に作られている証拠ですから。

駄目押しと言わんばかりのストームウェルトです。
ただでさえゴアテックスのお陰で浸水の心配のない靴ですが、ウェルトとアッパーの隙間を埋めるストームウェルトが、一層の防水性を保証します。

カントリーシューズや登山靴に好んで用いられる仕様です。
有名どころではトリッカーズやパラブーツの靴がこの仕様を搭載しています。

ウェルトを縫い付ける出し縫い糸のピッチにもご注目いただきたいですね。
グッドイヤー・ウェルテッド製法というだけでもある種の品質の証明にはなりますが、ウェルトを縫う糸の細やかさも大事な指標の1つです。

細かく、均一な出し縫いがなされています。
ヴィンテージのハンド・ソーンさながらの熟練した技術の結晶です。

アッパーには型押しされたキップレザーが配されています。
所謂スコッチグレイン・レザーですね。

傷や染みが目立ちづらく、日々のヘビーユースにも耐え得る革です。
柔らかな履き皴が入るので、履き皴潔癖症(僕の持病です)を患う皆様にもオススメの革です。

実用性にも見映えにも関わるソールには、皆大好きビブラム社の148番、通称「クレッター・リフト」が。

軽く、クッション性に富み、耐摩耗性に優れる至れり尽くせりなソールです。
ダナー等、アウトドア・シーンで実績のあるブランドが好んで採用しています。

存在感のあるウェルトをしっかりと支えるどっしり感が、靴全体の見映えを格上げしていますね。
存外、ソールって見映えに大きく関わります。

ゴツいアッパーに貧相なソールがついていると違和感でモヤモヤします。
逆もまた然り。

実用性だけでなく、デザインの観点からもこの靴にはクレッター・リフトが良く似合います。

なんて具合に、革靴好きな小坂ならではの視点でご案内させていただきました。

誰しもが一度はお世話になるリーガルだけに、ハイ・エンドのイメージはないことと思います。
それでいて、手放しでオススメできる靴を作っていたりするんです。

インポートの革靴の高騰する今、改めて国産の革靴にも目を向けてみてください。
伝統と実績のあるリーガルが、更に言うならそこに革新的なアプローチを取り入れたリーガル・シュー・アンド・カンパニーがオススメです。

……戸崎が大仕事を成し遂げてくれたら、僕もこれを買えそうです。
一緒に見届けましょう。

それでは、店頭でお待ちしております。
ありがとうございました。

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小坂

東京店スタッフの小坂です。
168cm 54kg、体型の近い方はサイズ感についてのお問い合わせもぜひ。
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