前職は繊維商社の営業をしておりました。と言うと聞こえは良いのですが現実は呉服部に配属。以後3年間のサラリーマン生活は呉服と共にありました。呉服というと百貨店が有名ですが、和服というとエロさを感じてしまうのは僕だけでしょうか。
さて、呉服とひとことで言っても奥深い訳でございまして。正装(フォーマル)と普段着(カジュアル)の節目はしっかりと御座います。正装とはズバリ紋付袴や留袖、振袖、喪服にいたるまであり、逆に普段着は紬や小紋など。庶民は絹などほとんど着ることは無く綿や麻がほとんどでした。
「いとはんもこいさんもええべべ着てはりまんな~」と『番頭はんと丁稚どん』で芦屋雁之助師匠が演じたのは、古い商家の日常(カジュアル)を描いた作品です。僕の母も商店街の呉服屋のこいさんだったそうで、祖父はずいぶん羽振りの良い男だったようです。風呂に行くと言って3日ほど家に帰らないことなど朝飯前だそうで武勇伝には事欠かないようです。明治生まれの男たちの日常(カジュアル)なのでしょうか?!
こいさんは着物が大好きで中でも「小紋」(染物)がお気に入りのようです。「小紋」は京小紋や江戸小紋があり、その名のとおり小さな紋(柄)の集合体な訳です。小さな柄は版型によって作られます。反物と呼ばれる幅30cm前後の生地の上に版型をプリントしていく技法です。反物がうまく巻けるようになるには少なくとも数ヶ月はかかるようで、入社直後の僕は夢の中まで反物を巻いてうなされていたそうです。
伝統的(トラディショナル)な柄が何とも和風な(に思える)今回のN.O.UN。
粋です。
N.O.UN Short Sleeve BD Pullover Shirts@小紋柄 カラー:ブルー、グリーン サイズ:M、L プライス:¥16,590-