「らしさ」大盛りの紺ブレです。

こんにちは。
東京店スタッフの小坂です。

先日、ある常連のお客様と紺ブレ談義に花を咲かせてみたりしました。

その方に曰く、「紺ブレは難しい」とのこと。
お話を伺いますと、紺ブレの宿すアイビーらしさが強烈過ぎて、ファッションとしてのバランス感が難しいという論旨でした。

対する僕の意見としては、「紺ブレはめちゃんこ簡単」というものです。
紺ブレを羽織るだけでアイビーらしく仕上がりますから、テキトーなコーデでもそれらしく仕上がるためです。

要するに、「らしさ」に対する姿勢の問題ですね。
「らしさ」を避けたい方には確かに難しいアイテムでしょうし、僕のように「らしさ」大歓迎の方にはすこぶる簡単なアイテムでしょう。

僕は「らしさ」を楽しんでいますし、お客様にも楽しんでいただきたいと思っています。
「らしさ」の文脈から外れたコーデも楽しいですが、まずは王道から攻めていきたいもので。

なんて話題が上がったのは、「らしさ」大盛りの王道な紺ブレが入荷したためです。
僕の大好物につき、是非とも皆様にご紹介させていただきたく筆をとらさせていただきました。

今回もどうぞお付き合いください。

ギャンバートの紺ブレです。
ド真ん中の紺ブレの香りが置き画から漂ってきます。

お察しの方もいらっしゃることでしょう。
アメトラの普及の名作、ブルックス・ブラザーズの「ナンバー・ワン・サック・スーツ」をモディファイドしたものです。
いわゆる「Ⅰ型」と呼ばれるシルエットやディテールを備えます。

段返り3つボタンは、アイビーにおける紺ブレを象徴するディテールですね。
ラペルの幅も良い塩梅です。

開き見せの袖口に2つボタン。
ジャケットとしてはボタンが少ないですが、これもアイビーの文脈において伝統的なものだそうです。
曰く、当時のアイビーリーガーらでは5つボタンでない紺ブレは邪道とされたそうで。

個人的には5つボタンという勘定の仕方が引っ掛かりますが、そういうものらしいので飲み込みます。
フロントは3つボタンですが、真ん中のボタンしか留めないため1つとして数え、各袖口に2つずつボタンがついているため、合計で5つボタンとするみたいです。
何かズルくないですか?

フラップつきのパッチポケットです。
スーツのような両玉縁ポケットだとカッチリしちゃいますから、これが良いんです。

フックベントです。
王道の紺ブレをお探しでいらしたなら、ここはしっかりと見ておきましょう。
紺ブレ専用のパターンでなく他のジャケットのパターンで仕立てられたものは、センターベントになっていることが多いです。
「らしさ」大盛りのギャンバートは抜かりなしです。

「らしく」着るならこんな具合で。
僕はこういう着方が大好きです。

ショルダーにパッドが入っていないので、力み過ぎていないような、あくまでカジュアルなジャケットとして成立しています。
ウエストもシェイプされていないので、ゆったりとした着用感です。
これら2つの要素も「らしさ」について考える上では非常に重要なファクターです。

「らしさ」はさておき、実際にはこういう感じでコーデを組み立てることが多いです。
デニムとニットがこの時期の普段着なんです。

アイビーの文脈からは逸れていますが、それはそれとしてどこに行っても恥ずかしくない格好であると自負しています。
パッドが入っていたり、ウエストがシェイプされているような構築的な紺ブレではここまでしっくりこないと思います。

「らしさ」があんまり気分でない岡安さんはこんなコーデで。
ストリートの外しとしての紺ブレです。

雰囲気だとかとは別の視点として、身幅が広いのでスウェットのような厚手のものも中に着込めます。
フーディなんかで首元にアクセントを置いてあげると殊更に雰囲気が良いと思います。

あんまり気分ではない岡安さんですが、戯れにこういうコーデをなさっていたりされます。
タイドアップでカッチリとさせていますが、シャンブレーシャツとファティーグパンツでカジュアルダウンした技ありコーデです。

僕ならこんな風に「らしさ」を崩します。
ネイビーを基調としたマリンルック風な感じで。

出囃子でお話させていただいた「らしさ」の匙加減もコーデ次第。
楽しまれたい方はそのままに。
難しさを感じられる方は我々にご相談ください。
一緒に楽しくコーデを考えましょう。

それでは店頭でお待ちしております。
ありがとうございました。

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小坂

東京店スタッフの小坂です。
168cm 54kg、体型の近い方はサイズ感についてのお問い合わせもぜひ。
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