確かざっくりと「オリーブ色のパンツ」が欲しい。
そんなことがきっかけでGUNG-HO(ガンホー)を知り、ZABOUを知るきっかけになった気がする。
インターネットが今ほど普及していない頃、古き良きアメリカ製品や、流行り廃りのないアイテムを取り扱うセレクトショップがあるんだなぁと
感じたのが今となっては懐かしい。
ときに、何故「GUNG-HO」が流行り廃りのないアイテムに落ち着いたのか。
ZABOUでも長く扱い、1,2位を争う人気アイテムではあるが、変わらない良さがそこにはある。
色落ち
ミリタリー由来のワークパンツであるファティーグ(ベイカー)パンツは、前方に2つ、後方に2つ、計4つのパッチポケットが付く。
穿き込む程にステッチのアタリが生まれ、その表情がとても愛おしく思えてきます。
汚れても気にせず、ガンガン穿いた方が色落ちが生まれ、気が付けばよい感じになっている。
買うまでが完成でなく、穿いていくうちに完成へと近づけていく。
生地感
コットンのサテン織り。本来表に来る面を裏返しにすることで、経年により表地は横方向に線が入り、裏地はツルっとしている。
肌触りが特によく、汗ばむこれからの季節にも快適に穿いて頂けるというわけ。
ブランドネーム
ブランド名はGUNG-HOなのに、タグがなかったり、今回入荷分は兄弟ブランドのSTAN-RAY(スタンレイ)のタグが付いていたり、、、
諸々の事情で混在はしますが、それよりも現在ではとにかく少ないアメリカ製をZABOUではチョイス。
やはりその土地で生まれたブランドのものが、今でも手に入るというのは有難い。
形
形はストレートの1101Pと、スリムテーパードの1301Pがあり、
どちらもヒップは小さめで、ミリタリーの古着やデッドストックよりもヒップがコンパクトなこともあり、私達日本人にとっても野暮ったくなりすぎない、良い意味で”普通”なシルエットが、長きに渡り愛される理由の一つかも知れない。
太もも辺りから裾にかけて、太さが変わらないストレートモデル。
裾幅がある分、ボリュームのある革靴や、スニーカーなどのアイテムとの相性が良い。
例を挙げるならラッセルモカシンやパラブーツ。スニーカーならニューバランスやUS コンバース。ビルケンシュトックとの相性も抜群。
ミリタリーライクに穿くなら、こちらのモデルがまずオススメ。
こちらもストレートモデルと同じく太ももはある程度太さがあって、無骨ながら
裾はスッキリ。
キレイめスタイルが多い昨今、ラコステのポロやセントジェームスなどのフレンチアイテムと合わせると、アメカジ臭が薄まり、洗練された印象に。
シャープなローファーや、あえてレッドウィングなどのブーツを持ってくるのもオススメ。
スタイリング
ZABOUでは普遍的な物、変わらないシルエット、壊れても同じものが手に入る。
そんんあ安心感があると同時に、ボトムスは流行りこそあれど様々なスタイルとの相性が良く、5ポケットのジーンズや、チノトラウザーと同様、その時の気分やシチュエーションに合わせて、スタイリングしてもらいたい。
その時の気分も含めつつ。。。
最早定番となったセントジェームスとボタンダウンの組み合わせ。
俗に私達がZABOU STYLEと呼んでいるものに、一番近くにある普遍的スタイリング。
そんなスタイルのボトムスは、やっぱりシルエットの綺麗な1301に落ち着く。
普段のデイリーカジュアルに是非、取り入れてもらいたいスタイリングである。
少し背筋が伸びるようなジャケットスタイルも良いが、カジュアルダウン(抜き)を目指すならば、ファティーグパンツは丁度良い。
6ポケットのカーゴより癖は少なく、ちゃんと”らしさ”は残して。
特にミリタリー、アウトドア臭のあるアイテムならばより一層馴染んでくれる。
ハイゲージのニットのようなキレイめアイテムも、あえてこのような男らしさのあるパンツで合わせたい。革靴や小物で締めつつも、あえて正反対のアイテムを持ってくるスタイルも面白い。
ダークトーンの中にも艶のあるオリーブが、男らしいスタイル。
少し太さに物足りなさを感じたらサイズアップもオススメ。
下に向かってボリュームを加えてあげることによって完成するスタイリング。
使うものはアメリカ由来の定番アイテムでも、バランスを変えてあげることによって、
新しい自分にも出会えるはず。
奇をてらったものではなく、いつもの安心感のあるアイテムでお試しください。
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これから先、何着も買うであろう洋服たち。
その中でクローゼットに残るアイテムがいくつあるだろうか。
出来ることなら、何年もかけて洋服を育てていくのと同じで、自分自身にも馴染ませていく。
そのうち「GUNG-HOのパンツ」ではなく、「あの人の穿いてるパンツ」になれば、それが一番カッコ良い洋服の形。
ある人は作業着として、ある人は日常の休まる時の洋服として。
自身の経年変化にも対応してくれる懐の深いパンツ。
そんなGUNG-HOを、扱うお店としてこれからも存在したい。