パパ岡安、サンタクロースになる
ぽつぽつとした光が街にあふれるようになり、季節の移り変わりを感じる。
もうこんな時期か、とこの男、銀座でキングと呼ばれる男は考えていた。
イルミネーションがいたるところで見られ、赤緑ののぼりやPOPが目に映る。
補色だからかやけに目に焼き付いて、クリスマスを感じずにはいられない。
そんなキング岡安にはやらなければいけないことがある。
それはサンタ岡安になることだ。
奥さん(通称:奥安さん)とお子さん(通称:子安ちゃん)は毎年このオカサンタを楽しみにしている。
今年はどんなプレゼントを渡そうか。喜ぶ顔を想像しながらプレゼントを考える時間は、キングという名の重圧と日々戦う彼にとっては、解放される時間だった。
・
彼が訪れたのはいつもの洋服屋。
ここは笑顔にあふれた素敵な青年(スマイル)が鎮座している。

「たくさん手に取ってくださいね。」
そうほころぶ彼に小さく感謝を述べる。
まず岡安が気になったのは手袋だ。

手袋のクロダ(ラインナップはコチラ)。
手袋の産地で有名な香川県で生産され、全てに上質さを求めて生まれたレザーグローブ。
ライニングにはカシミヤが100%使われ、その使い心地は手に入れた物を離さない。そしてスマホ対応モデルも存在し、実用性も忘れちゃいけないポイントだ。

「やはり男性向けラインナップか。」
「いえ、現在女性向けも一部店舗(大阪・銀座)の店頭で扱っているんですよ!」
つぶやく岡安にスマイルが声をかける。

「女性向けのラインナップも扱わせていただきましたので、プレゼントにもおすすめなんです!」
岡安、頷く。
デザインがよいし、何より似通ったデザインが夫婦お揃いのようでいい。それに着け心地と素材が気に入った。
・
次に見たのはマフラー。

LIFiLLのWOOLISH STOLE。
とろけるような肌触りと光沢が特徴の「WOOLISH」を贅沢に使用した大判のストール。最高級ウールとも呼び声高いSUPER140'Sを使用しているため、全くチクチクしないし付け心地が最高の逸品。

「大きいな、これ。」
「かなり大判です!でも比較的薄手なのでそこまで嵩張らないですし、なによりひざ掛けや羽織としても使えるのが魅力なんです!」
奥安さんと子安ちゃんの使用シーンを想像した。
自宅に帰ってきて自分の帰りを待つ間、職場、通勤、そして家族と出かけるタイミング。
これほどまでに大きいストールであれば、ありとあらゆる用途がある。なのに嵩張らないのは最高だと思った。でも子安ちゃんにはまだ大きすぎるかなと思ったり。
他にも多くの種類があり、岡安は頭を悩ませる。
・
次に帽子。

ReqHatter(レックハッター)は福岡の帽子ブランド。(ラインナップはコチラから)
秋冬シーズンにぴったりのケーブル編みやオールシーズン着用可能なコットン100%のビーニー、そしてウールフェルトのキャップ....非常にラインナップの幅が広く、ナイスなブランドだ。


「被った形が非常にナイスですし、色数の多さも魅力です。今時期はケーブル編みのボアワッチキャップなんてどうでしょうか?」
この青年の提案は岡安の心を突く。
奥安さんがこの帽子を着用した姿。普遍的な形だからどれもその光景が目の前に浮かび、イメージが付きやすかった。
赤カーキ黒.....どれが良いだろうか。
折角この時期なら差し色が良いような気がして。でもコンサバに黒?迷いは消えない。
・
次に見たのは靴ベラ。

SLOW(スロウ)の定番シリーズのHerbie(ハービー)レザーを使用したシューホーン。
1873年に創業したベルギーのタンナー(マシュア社)でベジタブルタンニン鞣しにて仕上げられる強固なカーフレザーに、オイルを革の繊維内に極限まで浸透させる「プルアップ」加工を施す拘りの革を使用。

ベルトループにぶら下げれて、鍵も付く優れモノだ。
「経年変化もお楽しみいただけますし、長くお付き合いできる小物です!なのでプレゼントにピッタリだと思います。
こちらお目当ての方も多くいらっしゃるんです~」
青年の言うとおりだ、と岡安は思った。
経年変化する小物をクリスマスの時期に渡す。
来年のクリスマスにそれはどう変化しているだろうか。1年後、5年後....あの時のクリスマスはこれだったよね、なんて話をするのも粋だと思った。
・
・
・
「ありがとうございました~」
岡安は店を出る。
今日は寒い。雨も寒さを加速させる。
でも紙袋の中がどこかあったかくて、光を帯びているように感じられた。
・
・
