H by FIGER(エイチバイフィガー)代表、野澤克志氏にインタビュー【第二章】

2026.03.24
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こんにちは!
みなさまいかがお過ごしでしょうか?

ZABOU大阪店&WEBSHOPスタッフの杉本英之介(ふさのすけ)と申します。

先日投稿したH by FIGER(エイチバイフィガー)のブログの第二章。

第一章では代表の野澤克志氏にブランドについてお聞きしました。
今回の第二章ではトラッドへのこだわり、洋服づくりのこだわりを聞いてみました。
ぜひ最後までご覧いただければと思います。

スギちゃん
H by FIGER(エイチバイフィガー)といえば、ブレザーとボタンダウンシャツが代表的なアイテムだと思います。ブレザーとシャツはどちらを先に作られたんですか?
野澤さん
シャツやね。やっぱりアメリカントラッド、アイビールックはボタンダウンシャツからよスギちゃん。ブレザーはシャツを作った翌年に作ったわ。
スギちゃん
そうなんですね。
H by Figerのシャツは全体的にスッキリしたサイズ感なのが特徴ですよね。
※シャツについてはこちらのブログで詳しく解説しています。
野澤さん
アメリカのシャツやと、やっぱり全体的にサイズが合わんのよね。
スリムフィットでも首の太さとか全然日本人と違うし。
うちのシャツは日本人が着てカッコいいよう調整してあるし、むしろ日本人「にしか」合わせてないのよ。
オックスフォード無地ボタンダウンシャツ 12,100円(税1,100円)
日本人の首は欧米人に比べて細く短い。
襟は着物の半襟を参考にしており、日本人の首元がきれいに見えるようデザインされている。ノーネクタイでもネクタイをしてもバランスがいい。
N ロンドンストライプボタンダウンシャツ ネイビー 12,100円(税1,100円)
襟は大ぶりなロールを描く。理由は通常7-8個のフロントボタンが6つだからだ。
ボタンの間隔が広いためボディの締め付け感が軽減され、スリムな身幅ながら快適な着心地も実現。
キャンディーストライプボタンダウンシャツ 12,100円(税1,100円)
袖丈はジャストサイズを選べば長すぎない、ちょうどいい長さに設計されている。
袖口の締まり具合に至るまで計算されておりリラックスした着用感につながる。
後ろ姿だと身幅のスッキリ感がより分かりやすい。
スリムな身幅でジャケットやニットの下に着るときにダブつかない。
タッタソールボタンダウンシャツ 14,300円(税1,300円)
一枚で着てもクールだがインナーとして使うのがオススメだ。
今の時期はベストやカーディガンと合わせるのもいいだろう。
スギちゃん
私の体格(178cm78kg)でXLがジャストサイズですが、野澤さんの体格=Lサイズになるようサイズ設計されてるんですよね。
野澤さん
そうね。
僕の体格(175cm前後の標準体型)でぴったりLサイズになるように作って、そこを基準にS~XL、一部のシャツは3Lまで作ってるわ。

VANジャケットへの憧れと推薦状

スギちゃん
次にブレザーについてお聞きします。ウエスト部分の絞りが特徴ですが、ベースとなったものはありますか?
絞り自体はオリジナルだけど、ボタンの配置とかは17歳の時に買ったVAN JACKETのブレザーをベースにしてるね。
スギちゃん
17歳のころというと…50年以上前ですか!
ちょっと拝見してもいいですか?
学生時代に購入したという往年のVAN、ウール生地のベージュのシングルブレザー。
背抜き仕様。
50年経ってもジャストサイズ。
フックベント。
野澤さん
当時は紺ブレが欲しかったけど、店舗にあるのがこれだけでVANの店員さんに勧められて買ったね。
スギちゃん
ベースはこちらなんですね。VANジャケットのものも少し絞りは効いてますが、H by Figerのブレザーはもっと絞りが強いですね。
ちなみにこのウエストの絞りはなにか参考にしたアイテムがありますか?
野澤さん
それはね、例えばブルックスブラザーズでもVANでも、時代関係なく基本的には絞りの緩いボックスシルエットが主流。
アメリカ人が着ると筋肉があるし肩幅が広いから自然と逆三角計のシルエットになるのよ。
そのシルエットを日本人が着ても再現できるようにあえて絞りを強く入れてるね。
ウール IVY 3釦ブレザー 53,900円(税4,900円)
フロントを開けていても自然と逆三角形ができます。
野澤さん
あとね、ブレザーで大事なのは肩とVゾーン(首元)。
肩に沿う丸い形のものより角度がある方がカッチリした印象を与えるし、アメリカ人が着たときのシルエットに近いのよ。
首元の開きはシャツとのバランスを考えて特にこだわった部分やね。

話は変わりますが、H by FIGERのアイテムには「TAKE IVY」の著者で晩年まで評論家として日本のファッション業界に影響を与えた、石津祥介氏の以下の推薦文のタグが付いています。

 アイビーの種をまき

トラッドに育てた

この僕が見つけた

新しい服    

石津祥介

ちなみに石津祥介氏のお父さまは、先ほど話に出たVANジャケット創業者の石津謙介氏。

スギちゃん
石津さんから推薦文を書いてもらった経緯をお聞きしたいです。
野澤さん
ちょっと前ブルーグレーのブレザーを作ったんやけど、共通の知人である友人から、「石津さんがブルーグレーのブレザーに興味があるって言ってたで」と伝えられ、友人経由で石津さんとコンタクトを取っててん。
野澤さん
で、会うことになって、ブルーグレーのジャケットを持っていったんよ。
その時に実際にブレザーを着てもらって評価してくれて推薦文を書いてくれたんよ。
スギちゃん
まさにお墨付きですね。
野澤さん
はじめてお会いしたのが2023年やって、石津さんが亡くなったのもその年。
ご縁があってお会いすることができてよかったと思ったね。

日本にアメトラ・アイビールック広めた故・石津祥介氏も認めるH by Figerの商品。
ここでふと気になることが。

スギちゃん
失礼な聞き方で大変申し訳ないんですが…
野澤さんは長年輸入業をされてきたとお聞きしました。つまり洋服づくりのノウハウがなかった中で、なぜそんなクオリティの高い服を作れるのでしょうか。
野澤さん
いやいや、大丈夫よ(笑)
それはね、プロに任せてるからよ。
スギちゃん
もう少し詳しくお聞きしてもよろしいでしょうか。
野澤さん
卸の仕事をしてきて、洋服づくりを始める段階で工場さんや生地屋さんともつながりができてた。
生地の選定は自分でするし、都度都度サンプルを作ってもらって細かい要望・修正案を出すけど、シャツ工場、ジャケット工場にはそれぞれ腕のいい熟練の職人さんがいる。
型紙の作成は工場のパタンナーさんに一任してるし、生地の縮率やクセを熟知してはる職人さんが縫製するから、常に安定した品質を保つことができるのよ。
生地屋さんにどんな生地がいいかのイメージを伝えれば、いいのを何種類かピックしてくれる。
その道のプロを信頼してるのがクオリティの答えかな。
スギちゃん
「信頼」がクオリティの秘訣なのですね。
また、そのクオリティに対しての価格も魅力的だと感じます。
コスト面での工夫はされてるのでしょうか。
野澤さん
正直年々コストは上がってるね。コストを下げる工夫というより「お客様の目線」で考えると価格を変えたくないという気持ちが強い。
商品を見てこの金額なら買いたいというラインがあるし、そこを守りたい。
一人でやってるからブランドを大きくしたいという気もないし、儲けること以上に買う人に満足してほしいという思いで価格を維持してるかな。

次回予告

商品へのこだわりをご紹介しました。
関西人同士の会話なので、非関西圏の方にはいささか読みにくく、脳内で再生されにくい文章だったかもしれません。

次回、いよいよ最終章。

ブランド→商品とインタビューしてきましたが、最後は野澤さん自身についてのインタビュー。
野澤さんにとってのアイビーとは。紳士のファッションとは。

それではまた、次のブログでお会いしましょう。
杉本英之介(ふさのすけ)でした。

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この記事を書いた人 杉本英之介