こんちは、坂口です。
ようやく気温が下がって参りまして、世の服屋はキャッキャ言うていることでしょう。
私はというと、今ようやく冬の準備に取り掛かっている所です。
服屋さんで働くと、今ようやく春夏もののオーダーが佳境に入っているところで（僕は特に遅い方）、季節感がバグってきます。
なんか変な服装して歩いている私を見かけたら、そっと無視して下さい。

という訳で本日はセーターを今からお探しの方へ、一緒に選ぶの手伝ってもらいます（強制、異論は認めない）。

私が気になっているのは、毎年変わらずこちらでございます。

Harley of Scotland （ハーレーオブスコットランド）シェトランドセーター

今年は古今東西、様々なブランドからご用意しましたシェトランドセーターでございますが、
何やかんや実際に着てみて、これが落ち着きます。
「なんやいつもと一緒やないか」と思っている方、とんでもございません。

今年はこちらのシャギー仕立てでございます。
シャギードッグの略で、ムクイヌからそう呼ばれる名称は、一度編みたてたセーターを、植物（詳しくはアザミの棘）で掻き立てることを指します。

わざわざこうした手間をかけて、ニットにダメージを与えるなんて、正気の沙汰だとは思えませんが、
実は割と昔からございまして、ブルックスブラザーズなんかでも展開されていました。
なんかルードな感じかと思いきや、画像の通りハーレーのそれはややマイルド。
ちょっとビビり過ぎじゃない？と思う程、そこまでシャギーしておりません。

心配しなくともここから着用していく事により、よりこの毛足の雰囲気は増していきますので、
ご自身で育てる余白を残してくれている訳ですねぇ、、、。

話は戻りまして、このシャギードッグセーター。何が良いかと申しますと、先程申し上げた通り、
ニットの唯一の難点として捉える方も多い毛玉を、先に出してくれていることにより、着込んでいってもさほど雰囲気を損ねません。
まぁ紡毛のセーターで、ウール100％ですので、アジのある仕上がりと自身は感じているのですが、
そういった面をクリアに出来るのは、かなりの利点かと思います。

もう一つは、シャギーにしか出せない雰囲気を醸し出してくれるので、スタイリングの幅も個人的には広がると感じております。

着画は後ほど、、、
まずは色を選びましょう。

う～ん、色物は今年は消極的で、実は今年の冬のアウター、オレンジのを買っちゃったこともあり、
中は少し重ためでいきたいのが本音です（※知らんがな）。
ということで、案外持っていなかったこちらにしようかとしております。

ブラックです。
シェトランドと言えば、発色が柔らかく着やすい色彩が魅力。
その理由としては単色に見えても、様々な色の糸を混色している為、ビビッドなベースカラーだったとしても、意外と似合う方が多いのです。

そこをあえて黒。オールブラック。シェトランドらしさは少し薄れますが、意外と良い仕上がりなんですよ。後ほど着画にてご確認ください。

いやぁ良いですよね。ブラックのニット。
今まであまり着てこなかっただけあって、拒否反応はありましたが。
ず～っと眺めていると、おぼろげながら浮かんできませんか？

まずはジャストサイズで着てみました。
この日穿いていたパンツ、ARANのDP3のブラックデニム。
これめちゃくちゃ気に入って穿いておりまして、だいぶ色落ちしてきました。
アタリも何もあったもんではありません。でも良いのです。ブラックフェードに黒ニット良くないですか？

単色の黒でも意外と固すぎないのは、このシャギー加工のおかげ。
ブラックなのに少し柔らかく見え、ニュアンスだけでなく着心地も群を抜いて柔らかい。
ちょっとモヘアっぽくありませんか？
ジャストサイズも良いのですが、またおぼろげながら浮かんできました。４４という数字が。。。

身長160㎝ 少々の私なんかが44サイズを着用すると、元も子もないでしょうが（まぁあんまり最近ブログ見られてないしええか）このサイズアップ、個人的にはめちゃめちゃありです。

フワッとしたサイズ感と、このシャギーの質感。
そこに敢えてブラックという色目で引き締める。
坊主でもこの引き締まりよう。折角なので屋外で撮ってもらいました。

心なしか

大き目でも

シュッとしてみえませんか？

袖の溜まりようも、細身のパンツとの組み合わせも案外イケる、ビッグサイズのニット。
皆こんな着方してたのか、、、知らなんだ。
あまりシェトランドらしさは感じられないかもしれませんが、モヘアセータのように
少しロックでグランジな雰囲気で楽しむのも良いかもしれません。

以上、絶賛迷い中のニット選び。
本格的に寒くなる前に、是非皆様も試着しにいらして下さい。