国産ダウンの最高峰。ZANTER(ザンター)

日本国内にはいくつものダウンブランドがありますが、その“原点”とも言える存在がZANTER(ザンター)です。
1951年、戦後復興の最中に誕生したこのブランドは、日本で初めて本格的なダウンウェアの製造に挑んだメーカーとして知られています。
ブランド名の「ZANTER」は、“山を登る人=山登人(ざんと)”に由来すると言われています。
「厳しい寒さの中でも命を守れる装備を、日本人の手で作りたい」――そんな思いからスタートしました。

1953年には早くもマナスル登山隊にダウンウェアとシュラフを供給。
その実力が評価され、1956年、第1次南極観測隊の装備として採用されます。
ここからザンターは“極地仕様のダウンメーカー”として名を広めていきます。
氷点下数十度の南極、エベレスト遠征、各国の高所登山隊――。
ファッションのためではなく、“命を守る防寒具”としてダウンを作り続けてきた背景は、他ブランドにはない大きな特徴です。
当初は東洋羽毛工業のウェア部門として活動していましたが、1973年に独立し、株式会社ザンターが誕生します。
その後は登山・探検用ウェアに加え、1980年代からは街でも着られるタウンユース向けのラインを展開。
それでも“実用性第一”という姿勢は変わらず、無駄のないシンプルなデザインと確かな機能性を両立させてきました。
そんな背景を持つブランド「ZANTER(ザンター)」を、今日は改めてご紹介したいと思います。
JP ORIGINAL DOWN (ARE MODEL)

日本の南極観測隊に供給してきたダウンの元祖

南極観測隊向/極寒地仕様のダウンジャケットで、極寒地で耐えられる本格的な設計。一般的には600-700フィルパワーのものが良品、700フィルパワー以上の物が高品質ダウンとされるなか、本製品は国内精毛の800フィルパワーダウンを使用しています。

生地には東レの透湿防水素材「ブリザテック」を使用することで、蒸れによるウェア内の不快感を解消。高い保温効果と快適性を両立しました。また、背裏に貼られた消臭繊維「MOFF®」が消臭抗菌効果を発揮します。

風や雨雪の侵入を防ぐダブルフロント仕立てや、ヘルメットを着用したままでも被れる大きなフード、手袋の上からしっかり被せ、マジックテープでがっちり止められられるよう広めにとられた袖口など、極寒地仕様ならではのこだわりが満載。



厳しい寒さと過酷な状況から人を守る防寒ウエアの逸品です。


ダウンパーカーWP

現行の南極観測隊モデル(JP-6720)の機能、デザインを継承しつつタウンウェアとして使用できるデザインに仕上げました。
表素材は、軽量でありながら、肉厚感もあり高級感のあるポリエステル×コットンの高密度織物を採用し、裏素材はダウンの暖かさを肌に感じさせる高密度ポリエステルを採用。袖口内には、冷気をシャットアウトするリブが内蔵されています。フードは着脱式です。



背面のヨーク部分には、消臭抗菌効果のある「MOFF」というメッシュ生地を配置。保温をしながらニオイも防ぎます。さらにはマップや雑誌が余裕で入る大型のユーティリティーポケットなど収納が充実。高い保温性と防寒性、使い勝手の良さという3拍子そろった一着となっています。



ダウンはザンターが誇る国内精製の800FP+ダックダウンを充填しています。



フードを外した場合。また違った雰囲気をお楽しみいただけます。

ダウンベスト
ときにインナー、ときにアウターと多彩に活躍
都会の秋冬コーディネートに欠かせない厚めのダウンベストに。
生地は「DELFY」素材を使用しているため、高い透湿・撥水性が期待できます。
見た目はスポーティーな印象で、カジュアルな着こなしにマッチ。驚くほど暖かくて毎日でも着たくなるダウンベストです。

防水・透湿性快適素材デルフィ®は、雨を弾く優れた防水性と、発汗によるウェア内のムレを防ぐ透湿性とを兼ね備えた新素材です。
カジュアルウェアに快適な着心地を実現しました。



800フィルパワーUPの国内精製(洗浄)ダウンを使用しています。
(一般的には600~700フィルパワーのものを良質ダウン、700フィルパワー以上のものを高品質ダウンと呼びます)
~現在、南極観測隊に供給している観測隊用羽毛防寒服に充填している、生後90日以上の成熟したダックダウン~



ザンターは、ただ暖かいだけのダウンではなく、“なぜ作られたのか”“どこで信頼されてきたのか”という背景まで含めて選びたくなるブランドです。
南極観測隊の装備を作ってきた歴史も、今の都会的で洗練されたモデルも、すべては「本当に必要なものだけを残す」という哲学の延長線上にあります。
今回ご紹介したモデルが、皆さまの冬の相棒選びのヒントになれば嬉しく思います。
ぜひ一度、袖を通してザンターの“本気の暖かさ”と“静かな存在感”を体感してみてください。
