男も大学生くらいになれば紺ブレの1着くらいはワードローブに持っておきたいところ。
ここ1番のデートの時や、上司のお呼ばれ、謝恩会などなど着用シーンに真価を発揮してくれる強い味方です。
当店のボス、谷川の言葉です。
……
私が初めて紺ブレを手にしたのは社会人となって以降のことだったが、なるほど確かに大学生の頃に持っていたなら活躍したに違いない。
当時の恋人と行ったリストランテでも恥をかかなかっただろうし(少なくともドレスコードにおいて)、成人式の二次会にでも着ていけば幾らかスマートに見えたかもしれない。
普段着ではカジュアル過ぎて、スーツでは畏まり過ぎる。
存外そういう場の多いことを当時の私は知らなかった。
だから、普段着とスーツの狭間でグラデーションを埋めてくれる紺ブレがあったなら、絶対に重宝しただろう。
今になって気づいたところで詮の無いことだが。
……

そして今、紺ブレは、当時の私が思うよりも普段着に寄り添ってくれるジャケットであることを感じます。
カジュアルなジャケットとして、何気ない時にこそ活躍してくれています。
このブログをご覧くださる方の大半はお仕事でスーツをお召しになることでしょう。
だからこそご理解くださることと思います。
紺ブレとスーツの設計思想の違いについて。
そこから生じる紺ブレのカジュアルなニュアンスについて。
敢えてボスの言葉を引用するなら、紺ブレは「ここ一番のデートの時でなくとも、上司のお呼ばれでなくとも、謝恩会等なくとも、普段着としても真価を発揮してくれる強い味方」です。
紺ブレ、持ってますか?
これから大学生になる皆様は元より、社会人の皆様にもオススメさせていただきます。
と言うのは、まさしく普段着として丁度良い紺ブレが入荷したためです。

Gambert(ギャンバート)の紺ブレです。
ここ数年間、春夏の定番品として欠かさずにご用意してまいりました。
教科書的なまでに「アメトラの紺ブレ」に忠実な一品だからです。
紺ブレを初めてお持ちになる方にはまず押さえていただきたい。
かつて紺ブレをお召しでいらした方にも自然に受け入れていただける。
だからこその定番品です。





これらが紺ブレの標準的な仕様です。
敢えて留めないボタンが存在したり、ポケットが外から縫い付けられていたり、スーツよりもカジュアルな仕立てが印象的です。
イギリスからアメリカへジャケットを持ち込んだ移民に中産階級の者が多く、超一流のテーラードがアメリカで根付かなかったこと。
紺ブレの確立した時期にはアパレルが工業的な性格を帯び、マシンメイドが主流となったこと。
こうした背景に依るものとされますが、いずれにせよ、スーツよりも砕けたニュアンスを含みます。
続いてはもう少し踏み入って、縫製仕様を見てみましょう。



ギャンバートの紺ブレは各シームにステッチが入っています。
伏せ縫いと呼ばれる仕様です。
丈夫に仕上がるので、ハンティングジャケット等にも好んで用いられる仕上げです。
かつての「アメトラの紺ブレ」は伏せ縫いで仕上げられました。
皆様のお手元のスーツをご覧ください。
おそらく、ステッチの入らない割り縫いと呼ばれる仕様で仕上げられています。
ステッチが表に出ない分、優美な印象を持たせます。
中々目立たないところだけに、一般的には紺ブレとされるジャケットであっても割り縫いで仕上げるところが多い中、ギャンバートはあくまで伏せ縫いに拘ります。


ウンチクには事欠かない紺ブレですが、畏まらずに見える一番の要因はシルエットにあります。
肩パッドを入れず、ウエストは絞らずにそのまま落としています。
脱構築的とでも言いましょうか。
一番にカジュアルさを担保してくれる要因です。
実際に着てみるならこんな具合に。

●シャツ FAR EAST MANUFACTURING(ファー イースト マニュファクチャリング) サイズ:15-32 \22,000-
●パンツ BARNSTORMER(バーンストーマー) サイズ:XS \25,300-
●シューズ G.H.BASS(ジーエイチ・バス) サイズ:US8 \22,330-
モデル 身長168cm 体重54kg 足のサイズ25.5cm

教科書的な「アメトラの紺ブレ」ですから、まずは分かりやすくアイビー・ルックで。
B.D.シャツ、チノパン、ローファー。
紺ブレの頼もしい味方です。

●シャツ FAR EAST MANUFACTURING(ファー イースト マニュファクチャリング) サイズ:15-32 \22,000-
●パンツ BARNSTORMER(バーンストーマー) サイズ:S \23,100-
●シューズ Regal Shoe&Co.(リーガルシューアンドカンパニー) サイズ:25cm \50,600-
●ネクタイ MOONCASTLE(ムーンキャッスル) サイズ:F \7,700-
モデル 身長167cm 体重56kg 足のサイズ26cm

スーツよりもカジュアルなので、ビジカジに落とし込みやすいかもしれません。
少し抜いた雰囲気を出すのであればニットタイが良いでしょう。
パンツもジャージ素材にして、お仕事中も快適に。

●カットソー Saint James(セントジェームス) サイズ:T4 \14,300-
●パンツ F.O.B FACTORY(エフオービー ファクトリー) サイズ:S \19,800-
●シューズ BLUNDSTONE(ブランドストーン) サイズ:UK6 \31,900-
モデル 身長168cm 体重54kg 足のサイズ25.5cm

紺ブレはアメリカ発祥ですが、後年、ユーロ圏に逆輸入されました。
フレンチな着こなしもまたサマになります。
バスクシャツで爽やかに着こなせば、春気分も高まります。

●シャツ F.O.B FACTORY(エフオービー ファクトリー) サイズ:S \16,500-
●パンツ A VONTADE(アボンタージ) サイズ:S \25,300-
●シューズ BLUNDSTONE(ブランドストーン) サイズ:UK7 \31,900-
モデル 身長167cm 体重56kg 足のサイズ26cm

ミリタリーやワークを品良くまとめることもできます。
いつものアメカジならGジャンを羽織るところを、紺ブレに変えてみる。
これがまた新鮮に映ります。

●シャツ Rinascente(リナシェンテ) サイズ:48 \19,800-
●パンツ RESOLUTE(リゾルト) サイズ:W30L32 \31,900-
●シューズ 私物
モデル 身長168cm 体重54kg 足のサイズ25.5cm

今から着るならインナーにはハイゲージのニットを。
沼ネックなら首元の収まりも良いです。
気取らずにデニムを合わせても良いと思います。
ここで、自身の言葉を引用させていただきます。
紺ブレは、当時の私が思うよりも普段着に寄り添ってくれるジャケットであることを感じます。
カジュアルなジャケットとして、何気ない時にこそ活躍してくれています。
紺ブレは「ここ一番のデートの時でなくとも、上司のお呼ばれでなくとも、謝恩会等なくとも、普段着としても真価を発揮してくれる強い味方」です。
最後に、「アメトラの紺ブレ」ではなく「ギャンバート」のお話を。
アメトラ直球なギャンバートの紺ブレですが、あくまで現代の紺ブレとして、高機能素材を生地に配しモダナイズしています。

ウールと化繊を混紡し、ストレッチ性と防シワ性を持たせた他、ご家庭でもお洗濯していただけるようになっています。
画像でお見せしているものは数十回は洗濯したスタッフ私物ですが、シワはもとより毛玉等も生じずに綺麗な状態を保ってくれています。
軽く仕上がっているのも特徴で真夏を苦にせずにお召しいただけます。
背抜き仕様と合わせて、見かけ以上に軽やかな着用感です。
手前味噌ながら、良い紺ブレをご用意させていただいております。
紺ブレ、持ってますか?
お持ちでない方はぜひ店頭でギャンバートをご覧ください。