MOONCASTLE(ムーンキャッスル)カシミヤセーター オーダーフェアに向けて~カシミヤセーターを10倍楽しめるブログ~

10日からスタートするカシミヤセーターオーダー会。
既にお問い合わせも数件頂いておりまして、本日はオーダーできるカシミヤセーターについて詳しくご紹介していきたいと思います。

月城ニットのカシミヤ

原種のカシミヤ山羊(交配されていない)から紡績した純度100%のSPNAAという名目の糸を使用しています。
ヒンディー語で「夢」という意味を持ったモンゴルにて収穫されたものとなります。

カシミヤは、その昔から牧民によって現地に生息しているカシミヤ山羊と、新しい品種を交配することか
ら品種の改良が行なわれ、良質の毛を採集する取り組みが積極的に行われてきました。

その一方、今でも原種のカシミヤ山羊は存在しています。原種から採取される原料の大きな特徴は、バルキー性(弾力)を持つ事です。この原種の原料は、通常のものと比べて若干太くなっています。
カシミヤは一般的なファインウール に比べて、繊維表面形状がもともと大きく異なるため、原種の山羊でも、カシミヤ特有の滑らかさや、肌触り、触れたときの幸福感を持ち合わせています。

こちらのカシミヤですが、大阪府の東洋紡糸にて紡績されます。
日本でも国内有数のカシミヤを紡績できる工場が、大阪には存在するのです。


東洋紡糸では原種の素材が持つ特性を活かすために、最適な番手を設定し、より豊かな膨らみを持つ糸、SAPNAAを開発する事ができました。カシミヤ特有のソフトさ、滑らかさにバルキー性を加味した、よりカジュアルで、遊び心を持つ糸となっています。

◯編み方とシルエット

弊社のカシミヤセーターは7Gの畔編みを採用しています。カシミヤ自体、年々糸の単価は上がっていることもあり、市場で見かけるカシミヤのセーターはハイゲージからミドルゲージまでの物が圧倒的に多く。そんな贅沢なカシミヤを、ヘビーゲージにて編みたてたのがMOONCASTLEのカシミヤニットとなります。

ネックはボトルネックを採用しており、1枚でもサマになるフィッシャーマンセーターを彷彿させるシルエットになっています。
(片畔編み)編み方の特徴は以下の通りです。


①凹凸感

厚手のニットにはよく使われる技法ですが、実は非常に高度な編み方をされています。使う糸や縫製に よって着心地や肌触りに露骨な違いが出ることから、高い質と技術が要求されるからです。厚手のものによく使われていること、高い質と技術が必要なことから、おのずと高単価な製品で用いられることがよくあります。
そのため、畦編みは高級感も感じさせるテイストも漂わせてくれます。


ムダを削ぎ落とした畦編みニットは美しい凹凸感こそがポイントです。 世界を牽引するブランドにもひけをとらない緻密な度詰め編みと、しっとりとした滑らかな肌触りはハイテク機械にはない昔ながらの編み機による編み立てでなせる匠技です。この美しい凹凸感こそ、日本製の技術がより活きる編み方ではないでしょうか。

②伸縮性

袖を通してわかるのはストレスフリーな程よい伸縮性です。 凹凸感によりテンションがうまれ、肌触りの良さだけではなく滑らかな着心地を与えてくれるのです。
③重厚感

畦編みはローゲージのニットによく使われます。ローゲージで畔編みにすることにより、重厚感のある しっかりとした素材感のニットが表現できます。畦編みの独特な凹凸感が絶妙なアクセントにもなること から、1枚でもサマになるニットとしても使うことができます。そして、重厚感があることにより、防寒性や 耐久性を高められているともいえます。しっかりと寒さをしのぐことができるニットの特徴のひとつともいえるのではないでしょうか。

○育てるカシミヤ

そんな高品質なカシミヤを普通ではあり得ない厚みで編みたてたセーターですから、長い期間着用頂けます。

まずはこちらをご覧ください。
こちらは洗い前の硬い状態のカシミヤです。
しっかりと度詰めされて、出来上がったばかりの編地はまるでコットン?と思う程のガシッと感を感じられます。
カシミヤセーターの製品は、こちらの編地に一度洗いをかけた状態での納品となります。

こちらは度甘に編んだカシミヤを縮絨したサンプルとなります。
縮絨とは繊維に圧力をかけていき、繊維と繊維を結合される手法です。
言わば元々ふんわりした質感に仕上げたカシミヤを、より柔軟剤で柔らかく仕上げたサンプルとなります。

↑上記のような仕上げも可能ですが、MOONCASTLEのカシミヤセーターはあえての度詰め、あえての製品洗いのみでこれからどんどん柔らかく、着やすくなるような、文字通り育てる楽しさもご体感頂けるニットとなります。

長く着ていくとそれなりに毛玉も出ます。
ですが、このカシミヤの毛玉が出る事によってふんわり感がより一層増し、自然な摩擦によりカシミヤを育てることになるのです。
実際に店頭にはボスの着用サンプルが並びます。是非触れてみてください。その違いに驚くことになりますよ。

カシミヤの毛玉自体はみすぼらしいものではありませんが、
繊維にとってブラッシングは長く使って頂く上での欠かせないコツのようなものです。

ですので、洋服用ブラシ(出来ればカシミヤ用の毛の柔らかいもの)でケアしてあげることによって長くご愛用頂けます。

上記のサンプルはPOPUP期間中、各店舗に並びます。
カシミヤニットと合わせてご覧頂けると幸いです。



さてさて、まだまだ気が早い商品の様に思えますが、こちら受注生産のみで作られるスペシャルなカシミヤセーターです。
今後の生産に関しては今も不透明。価格がそこまで上がりきらないうちにチェック頂けると幸いです。
本物のカシミヤの、それも巷ではまず見ないヘビーゲージセーターを、是非ご体感ください。


この記事を書いた人

坂口

ZABOU大阪店のスタッフ坂口です。
皆様のご来店を店頭にてお待ちしております。