今週のおすすめ(21.9.10)

皆さんこんにちは、本並です

秋冬のアウターとして気にされる方も多い、『フレンチモールスキンジャケット』

『フレンチモールスキンジャケット』とは、1950年頃までフランスで使われていたモールスキンと言う素材を使ったワークジャケットの事でございます。

ZABOUではF.O.B FACTORY(エフオービー ファクトリー) LE TRAVAILLEUR GALLICE(ル・トラヴァイユール・ガリス)の2ブランドでお取り扱いをさせて頂いておりますが、『形や素材感はどう違いますか?』と良くご質問を頂きますので、その辺りを本日はご紹介したいと思います。

まずは、シルエットから。

シルエットは両ブランド共に、全体的にスッキリとしています。ワークウェア特有の極端に太いアーム、身幅ではなく、普段のコーディネートに落とし込みやすいサイズバランスとなっております。細いパンツから太いパンツまで合わせやすく幅広いコーディネートに活躍します。

F.O.B FACTORY(エフオービー ファクトリー) フレンチモールスキンジャケット

岡山県の南端に位置する繊維の町、児島。そこでMADE IN JAPANに拘り、ものづくりを続けるブランド、F.O.B FACTORY(エフオービー ファクトリー)。

1950年代のフランスワークジャケットをベースに製作。
特筆すべきは、見頃を3枚構成(前身頃、脇身頃、後身頃)にする事で身体に沿ったシルエットラインを形成する。

LE TRAVAILLEUR GALLICE(ル・トラヴァイユール・ガリス)LA VESTE BLEU DE TRAVAIL

こちらは120年前に誕生したブランドで、フランスワークウエアの黎明期を代表するブランドの1つであり、フランス最古のワークウエアブランドの1つです。

伝統的なワークウエアのディテールを踏襲し、フランスで生産されるモールスキンを用い、フランスのワークウエア専業工場にて生産されています。

素材感

まずはFOBから。オリジナルで作成した極厚のモールスキン。ガリスに比べ、起毛感が強いのが特徴。パリッとした質感ではなく、スウェード素材のようなソフトな質感。生地自体の厚みもガリスに比べて分厚くなっております。ところどころにアタリ感が感じられ、最初からこなれた雰囲気です。勿論、しっかりと経年変化も感じて頂けます。

ガリスはFOBに比べて、起毛感が少なくツルっとした手触りで、光沢感が強いのが特徴。高密度で織られているのが良く伝わってきます。

洗いをかけていないので、最初は少しのっぺりとした表情ですが、着込むほどに味わい深くなって参ります。リアルなヴィンテージジャケットの生地感です。

赤みがかったブルーが特徴的な色『BLEU DE TRAVAIL』は昔ながらの伝統的なフレンチワークのお色となっております。

まずは襟元から。どちらも王道のフレンチワークの流れをくむラウンドカラー。

コシのあるモールスキン生地は襟の開きもしっかりと立ち上がり、綺麗です。

形状は同じですが、大きさに違いがございます。FOBの方が少し小ぶりで、首元がスッキリとした印象です。

ポケット

ポケットはどちらも3つポケットですが、ステッチに若干の違いがありますね。

ガリスのポケットは補強の当て布がV字のステッチで施されています。フレンチワークウェアの中でも極めて初期の物に採用されていたディテールです。

大きさ自体はFOBの方が大き目ではあるものの、ヘム幅が細くポケット自体の主張が控えめなのでとてもいいバランスです。スマートな印象ですね。

生地が2枚重ねになっています。古い年代のジャケットに見られるディティール。

ボタン

FOBのジャケットには雰囲気のあるボタンが使われています。しっかりと厚みもありジャケットの雰囲気に馴染む色の濃淡があるヴィンテージライクなカラーです。

ガリスのボタンはいかにもワークウェアと言った感じ。ボタンホールから糸がちょろっと出ておりますが、これはボタンの留め外しによるボタンホールの劣化、糸切れを防ぐ為。クッションとして当時はボタンホールの糸は敢えて綺麗に処理せず残しておいたそう。そのディテールを踏襲しております。

ワークウェアは袖に様々なディテールを備えている場合が多いが、FOBは敢えてそういったディテールを採用せず、野暮ったさを最低限に抑え、スッキリとした印象に。

ガリスは肘から袖まで伸びたエルボーパッチ、袖口は2本ステッチにダーツ入り。

F.O.B FACTORY(エフオービー ファクトリー)はフレンチワークのデザインを踏襲しつつ、生地から自社で生産するデザイン力と縫製技術の高さでオリジナリティのある一着に仕上がっています。

LE TRAVAILLEUR GALLICE(ル・トラヴァイユール・ガリス)は生地も縫製もフランス。古い年代のジャケットのディティールをそのまま踏襲したデザインは、まさにリアルヴィンテージと呼べる一着です。

是非、ご参考にして頂ければ幸いです。

この記事を書いた人

本並

ZABOU大阪店スタッフの本並です。宜しくお願い致します。