アンティークウォッチの魅力(谷川編)

「時計好き」は「女好き」と申します。時計を異性になぞらえての喩えでございます。日常の時計の扱いが、異性との係わりそのものとなって現れるのでございます。もちろん皆さま自身の大切な時計ですから丁重にお取扱いの事と存じますがこれ如何に。

男も勤めだして三十路デコボコの年齢に差し掛かりますと、良き伴侶を必要とするのと同じように良き時計を所望されるものと存じます。会社勤めを始めてから今まで使っていた時計では少々物足りなくお感じになられるハズ。ふと周りを見渡して参りますと友人知人はキッチリ良いのをお使いでございます。そんな訳でそろそろ僕もと物色される今日この頃かと存じます。

ワタクシめの「時計好き」はと申しますと高校時代まで遡ります。ちょうどお洒落に興味を持ちだした頃でございます。何でも吸収したくなる、否応なしに受け入れるのが常でございました。今日のように情報が発達しているわけではなく、知りたければ自ら専門家と呼ばれる人や場所に赴くより他に方法はございません。もちろん男のファッションでございますから、ご婦人と違ってアイテムはおのずと限られて参ります。そのなかでも特に時計に関しては興味をそそられました。

男ですから幼き頃から動くものには興味を惹かれるものでございます。特に小さく精巧なものは構造を知りたくてどうにかしようと試みるのでございます。長じてからもオマ〇コがどうなっているのかを知りたくて知りたくて堪らないのと同じくらいの情熱でございました。

たまたま父の友人に貴金属のブローカーがおりましたので、高級時計の現物を目の当たりにする機会が多々ございました。そこで見たモノは今なお記憶に深く刻み込まれた物ばかりでございます。婦人画報社刊行の「男の一流品図鑑」や講談社刊行の「男の一流品大図鑑」の腕時計のページは穴が付くほど眺めました。車は置く場所が大変だが腕時計なら保管場所に困らない。そんな単純な理由もあったと思います。

その後は質屋や蚤の市にはよく通いました。興味はあるけど金はない。そんな状況が長く続きました。しかし大学を卒業するタイミングで憧れのアンティークウォッチを手に入れたのでございます。その時の喜びたるや犬が嬉ションするかの如くでございました。箱から取り出しては腕に付けてみて、また箱に直す。あくる日も同じことの繰り返しでございました。

何年経っても決して色褪せることのない安心感でございます。

ワタクシと同い年のアンティークウォッチでございます。

皆さまもおひとついかがでございましょうか。

早速見に行く→ZABOUのお店
もう少し色々見たい→ZABOU WEB SHOP

この記事を書いた人