Double Tree OLD7 Jeans. After 4 months.(4ヶ月穿いたダブルツリージーンズ)

 『Aging(エイジング)』、とは英語で歳をとる事、また、熟成させる事を言います。ジーンズに当てはめて言うならば、それは『経年変化』と一般的に呼ばれ、デニムを穿き込んでいく一つの醍醐味と認識されています。経年変化、ざっくり言えば、『色落ち』の事ですね。

 さて本日も始まりました、『試してZABOU -比べてエイジング-』。早速本題に入りましょう……。

 今ここに、一本のデニムがある。『Double Tree OLD7 Jeans(ダブルツリーオールド7ジーンズ)』と名付けられたそれは、デニム業界の重鎮H氏が、我々ZABOUの為に特別に作り上げた代物だ。

 そしてここにもう一本、ZABOUスタッフが4ヶ月間穿きこんだ、同じくダブルツリーオールド7ジーンズがある。今回は一つの試みとして、この新品と着用4ヶ月の物とを比較、分析してみたいと思う。

 まずは、その全体像から見ていこう。

<新品>

<着用4ヶ月>

 色落ち、ネジレ、アタリなど、ジーンズ好きにはたまらない「エイジング」が、すでに顔を見せ始めているのが分かる。それでは、もう少しディテールに目を向けてみよう。

 次はフロントポケットの周辺だ。

<新品>

<着用4ヶ月>

 やはり色落ちが見られる。所有者がポケットに何を入れていたのか、大変気になるところではあるが、今回はあえてそこには触れない。その謎にせまりたいものは、店頭で直接彼に問うてみれば良いだろう。

 次はバックポケット周辺を見てみよう。意外にポイントの高いゾーンである事は言うまでも無い。

<新品>

<着用4ヶ月>

 やはり淡く色落ちしていることを、誰もが確認できるのではなかろうか。ポケットの中身は彼に直接尋ねてみて欲しい。深い意味は無い。話を次へ進めよう。

 ここで比較分析は早くもひとつの山場を迎える。お分かりであろう。そう、『耳(ミミ)』である。

<新品>

<着用4ヶ月>

 な、なんということだろうか。名機、「ユニオンスペシャル」によりチェーンステッチで縫い上げられた裾は、洗いをかけたことによって生地がネジれ、期待通りのアタリと色落ちをを、我々にまざまざと見せつけてくれている。これが着用4ヶ月だというのだから、まったく末恐ろしいものである。

 さて、比較分析はさらにマクロの世界へと我々をいざなっていく。この分析を締めくくるのにふさわしいディテール、ジーンズがジーンズとして生まれたDNAそのもの、お分かりであろう、そう、『リベット』である。

 まさかリベットにまで、これほど色の変化が起こっている事を、一体誰が予測できたであろうか。そしてもう一つ注目すべきは、やはりその「デニムの色合い」である。なんと美しいインディゴブルーであろうか。言うなれば、そこはまさに『デニムの海』。今我々は目の前に広がるその大海原へと、勇敢にも漕ぎ出そうとしているのだ。

 ここでさらに拡大して見てみよう。

<着用4ヶ月>

 なんということであろうか。デニムの生地を織り成す糸の一本一本が、強く儚く絡み合っていることが分かる。これがデニムの正体なのだ。我々を魅了してやまない、デニムの、エイジングの、すべてはこうして作り上げられているのだーっ!!

・・・・・。

 本日の『試してZABOU -比べてエイジング-』、いかがでしたでしょうか。

 いつかまた、どこかで、そのうち、お会いしましょう。

 

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