東京都中央区銀座。
海の香りがかすかにしか感じられなくなったこの時期にもこの4人組は現れる。
キング、タイチョー、カサネギマン、スマイル。
横文字が多くてやかましくも感じるこの四人組は、今日も銀座に、街に、ウエッソンを纏って繰り出す。
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スマイル

「今日もよっぽど笑顔。着ているといつもの笑みが7.5倍増しになる気がするよ。オッズみたいだね。バスクシャツはネック命。ここ僕的には一番のポイント。シャツとレイヤードしたとき、より華がある。ウエッソンは僕に花を咲かせてくれるんだ。」

「沢山洋服を纏うことは、すなわち体温調整のしやすさを意味しているよね。電車移動の僕にとってここは欠かせない実用的な要素さ。ARANのコートは身幅に余裕があるから、いいよね！」

カサネギマン

「BARNSのスウェットカーディガンにウエッソンは男同士の決め事みたいなもんで、決して断ることができない。朝起きたらわかるんだよ。決め事、つまり‘‘これ‘‘重ね着コーデをするべきだということがな。天か神か自分の心の奥底にある感情なのか、それはわからないさ。でもそれでいい。街の肌色の面積が減ったこの時期に、たくさんの洋服を身に纏うことができるのだから。」

タイチョー

「秋も祭り。終わらない。終わるわけにはいかないんだウエッソン。黒の無地Tとは一線を画すボートネックにタフな生地感が最高だ。銀座のタフ、こと俺のキャラにも合っている。
ウエッソンはただの無地カットソーで終わらせてくれない。それがたまらねえんだ。やめらんねえ。やめるつもりも引くつもりもねえ。」

「ヨネトミのドライバーズと‘‘黒祭‘‘をしているわけだ。素材感と表情が全く異なるのに同じ色合い。セクシーとしか言えない。」

👑キング👑

「いつでも海を感じる。それだけ海が好きなんだよ。水タイプ。ウエッソンはスウェットとカットソーの中間に位置づいている。暑すぎず、寒すぎず。だから寒暖差に対応しやすい。街の温度差ってモンに敏感な俺には、俺たちにはこいつが必要なんだ。」

「アースカラーまみれの配色が俺好みだ。ウエッソンの存在で土臭さを軽減できるし、ボートネック×ベストはなんともナイスな見え方をする。」

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「年中着れるからこそ、秋には秋のやり方がある。そうだろ？俺達には俺たちのやり方があるように。」
四人組は狭い松屋銀座の横の歩道にキングを先頭にSPみたいなフォーメーションでぎゅうぎゅうに詰まって一丁目へ向かった。

彼らがそろいもそろって秋でもウエッソンを着る理由、それがそこに詰まっていた。