坂口 
昔、冬になると街行く大人が、スーツの上から羽織っていた、独特な色目をした、あのコート。
それがBURBERRYのステンカラーコートだと教えてもらうまでは、いやそれをしったとて魅力的には映らなかった。
僕にとっては超おじさん的アイテム。あの生地のテカリや、とてもスタイリッシュとは思えないダボダボのサイズ感。
ただ、数年前から無性に気になるのは、僕もおじさんに片足どころか両足どっぷり浸かっているからかも知れません。
ベージュやネイビーが大半のオフィス街。この光の当たり方で、見え方の変わるコートは最早絶滅危惧種。
一見するとオリーブだが、何とも言えない気品の高ささえ感じさせる。
今、玉虫色の生地や製品を探すと、中々見つからない。そんな中、信頼のおけるARANから、毎回リリースされるこちらのアウターが、妙に欲しくなりました。
ここまで見て頂いた方にお伝えしたいのは、本日はコートの紹介ではないんです。
ARAN（アラン） GB BLOUSON-1 ￥45,100-
どう見ても大人なこの素材を用いて、大人な男のブルゾンを作っております。
本当に上半分だけ見るとコートの様ですが、英国式のハリントンジャケットをベースに、腰丈の羽織りやすい仕様に変更されております。
やはり特徴的なこの生地は、ウール100％のハイカウントシャンブレー。縦横の糸をカーキとオレンジで目を詰めることによって、撥水性と光の加減で様々な見え方になります。決してウールと言えど厚すぎず、綺麗なドレープ感も出るし、夏以外の3シーズンで着回せるようになっております。
●アウター ARAN（アラン） サイズ：1 ￥45,100-
●セーター Rinascente（リナシェンテ） サイズ：46 ￥19,800-
●パンツ RESOLUTE（リゾルト） サイズ：W32×L28 ￥25,300-
●シューズ SOLOVAIR（ソロヴェアー） サイズ：UK7 ￥38,500-
モデル 身長160㎝ 体重60㎏ 足のサイズ約25㎝
まずは私的定番のリゾルトのジーンズにRinascenteのニットを合わせて。
ブリティッシュカントリーを品よくまとめる。
この独特の雰囲気は、生地感がそうさせるのか。
男らしい雰囲気の中に、モードなエッセンスをほのかに感じられる仕上がり。
少しミリタリーの臭いを感じられる分、様々な着こなしが思いつきます。
少し小さめの襟元に立ち上がり気味のニットを合わせて。
同系色でも自然とくどくならないのがこの玉虫の良さ。
個人的には恐らく使わないだろうな～というアジャスト。
ここも味気ないくらいが良い。目立ち過ぎない絶妙なサイズ感です。
●アウター ARAN（アラン） サイズ：1 ￥45,100-
●ベスト FILSON（フィルソン） サイズ：XS ￥30,800-
●パンツ ARAN（アラン） サイズ：2 ￥29,700-
●シューズ BLUNDSTONE（ブランドストーン） サイズ：UK6 ￥31,900-
モデル 身長160㎝ 体重60㎏ 足のサイズ約25㎝
こんな風に玉虫カラーのアウターだからこそ、パンツはオリーブでも良し。
THE スイングトップなディテールをあえて半減させているからこそ、ミリタリーなスタイルも難なく合わせて頂けます。
先程のニットスタイルとは打って変わって、ミリタリーパンツにサーマル。少しベストで味付けする感じも良いのではないでしょうか。
この時期（というよりかはずっとですが）何か羽織らなければ落ち着かない、、、そういった衝動に駆られてしまいがちですが、何かとこの手のアウターは重宝するものです。
購入するまでにとても時間のかかる代物（年齢に合っているかどうかという面で悩まれる方がほとんどです）ではありますが、実際に着てしまうとその使い勝手の良さから、「何で今まで持ってなかったんだろう」と思うアウターの一つかと思います。
どこのか分からないけど、あの人ずっとあれ着てるなぁ～と、20年後くらいに周りに思われたい。
そんなアウターです。
