こんにちは。
東京店スタッフの小坂です。

アメトラをベースに、おフランス的な視点でエスプリを加えて再構築するのがHARRISS(ハリス)というブランドの十八番ですが、時としてそのベースがミリタリーとなることも。

今回ご紹介させていただくOG-108 TYPE JACKETは、その名の通り米軍で採用されていたOG-108をベースに、エスプリをプリップリに効かせた一品です。

ぜひご覧ください。

OG-108は50年代の米軍で採用されていた防寒用のシャツです。
防寒用ということで中に着込む余裕を持たせている一方、上からコート等を羽織れるように絶妙にコンパクトに設計されていました。

ハリスが手掛けるOG-108タイプもこの設計思想に準じております。
シャツアウター的な使い方でも、コート等のインナー的な使い方でもサマになるようなバランスに仕上がっています。

さて、OG-108を名作たらしめるのがこちら。
中でも希少な前期型に特有のディテールです。

ヨークがクロスしています。
荷物を肩に下げることの多い都合、シャツが痛まないように補強としてデザインされているそうです。

この変わった仕様が面白いということで、OG-108の前期型を名作と推す声も多いというわけです。
ちょっとしたウンチクでした。

閑話休題。
他の仕様は割とスタンダードにまとまっています。

ミニマムな雰囲気のレギュラーカラー。

ちょっとしたアクセントになる両胸ポケット。

シャツアウターとしては一般的なカフ周り。
余談ですが、アームにもそこそこのゆとりがあるので中厚のスウェットくらいならインナーにしていただけます。

変形ヨークも嫌味のあるデザインではありませんし、全体的に普段着として成立したデザインの匙加減です。
というのはサンプリング元であるOG-108のお話。

ハリスのエスプリは生地感にあります。

サンプリング元はブランケットに似た粗野なウールが当て込まれていますが、ハリスではエスプリ的観点から太畝のコーデュロイを採用。
これがまた普段使い的にも雰囲気的にも具合が良いです。

ウールと違って洗濯に気を遣いませんし、肌触りも良い。
季節感もしっかり出してくれますから、秋冬にはもってこいの生地です。

しっかりとトーンを落としたブラウンは合わない色が殆ど無いのもポイントです。

こちらのオリーブも良い色合いです。
ミリタリーらしい武骨さがありながらも、コーデュロイの品の良さで程良く中和してくれています。

コートのインナーとして忍ばせてみました。
上半身はアースカラーでまとめて大人っぽく、下半身は何の気なしにデニムを穿いて、ラフだけど品の良い仕上がりを目指しました。

ツイードのコートの下にコーデュロイのシャツアウターを着る。
季節感が留まるところを知らない組み合わせです。

そんでもって絶妙にコートの下に着やすい丈感と身幅感がミソです。
サンプリング元が戦地で活躍した時はM-51の下に着込んだりしたんでしょうか。

中にはお馴染みの沼ネックを。
こういう重ね着をする時はとかく沼ネックがはまります。

本当に寒い時期も減りましたから、重ね着で調整していただくのが日本の秋冬には向いているかもしれません。
電車の中とか真冬でも暑い時ありますしね。

暑い時はコートを脱いでいただいて。
もちろん一枚でもサマになります。
ボタンは留めても開けておいてもどちらでも大丈夫です。

キング岡安はボタンを開けてアウター的な側面を強く出していました。
今すぐならこういう着こなしがリアルですね。

ニットポロと重ねています。

OG-108はオープンカラーなので、良い塩梅に首元が開いて見えます。
シャツやニットポロと重ねても首元が渋滞しないのが良いですね。

ドレスチノと合わせて上品なコーディネートです。
エスプリが効いています。

秋のますます深まる今日この頃。
ハリスのエスプリで秋ムードをお楽しみください。

それでは店頭でお待ちしております。
ありがとうございました。