谷川 その昔、九州の名バイヤーだったAさん。人見知りするひとなんだけど一度打ち解けたらほんとに可笑しいひと。彼は自分のスタイルを持っていて会うたびにいつもカッコ良かった。macで絵を描くのが得意で、バイヤーを辞めてからはアートの勉強をしに単身渡米。ニューヨークのアトリエで生活をした。帰国後もTシャツのデザインやら子供服の店を営む。その破天荒な生き方はむしろ魅力的で煩悩との闘いを地でいっていた。
自分のスタイルを持つ、または確立する事はとても大変で勇気のいることだし完成するまでには長い年月を要する。「未完成の美学」を持ち出せば「完成」は必要無いのかもしれないが。少なくともセンスの良さやバランス感覚が最低限必要なことは自明の理だ。コツコツと地道に自分を磨く事しか方法はない。自分のスタイルを持つ為のポイントは、（客観的に想像を膨らませる事も重要だが）少なくとも興味のあるモノやコトには手を出してみる（身に付けてみる）（体験してみる）事もスタイルを確立する手助けにはなるだろう。
ここに一本のカモフラ柄のショートパンツがある。前述のAさんは夏にはいつもカモフラ柄のショートパンツを穿いていた。サックスブルーのボタンダウンシャツに足元はサンドベージュのデザートブーツといういでたちで街を闊歩してた。その姿が今でも脳裏に焼き付いていてカモフラ柄のショートパンツを見るたびに彼を思いだす。
『Houston』は自社工場を持つファクトリーブランド。毎年気の利いたアイテムを世に送り出す。今回のカモフラ柄はリバーシブルのカモフラ柄で第二次大戦中によく使われていたそうな。もちろんレプリカで、グリーンカモとブラウンカモのリバーシブル地になっている。しかしこいつは片面だけの使用になっているグリーンカモをチョイスした。
Houston（ヒューストン） Camouflage Shorts（カモフラ ショーツ） カラー：カモフラージュ サイズ：S(30)、M(32)、L(34) プライス：￥8,295-
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