ortega’s(オルテガ)について(堀田編)

 僕が始めてortega’s(オルテガ)のベストを目にしたのは、おそらく5年ほど前。以前勤めていた会社の上司が身に付けていたはずであるが、はっきり言って明確な記憶は無い。それくらい、最初の印象は薄かった。

 その人は最初に僕にリアルなファッションを感じさせてくれた人で、ニューバランスのM1300や、コンバースのオールスター、リーバイスなどをシンプルに履きこなす、お手本のような人。そして僕を5年前にZABOUへ連れて来てくれた人でもある。今でも僕のファッションの大先輩だ。にもかかわらず、最初のオルテガの印象は極めて薄い。

 「えらい風変わりなベストだな。」

 正直、そのくらいにしか思ってはいなかった。

 社内での異動があり、僕は滋賀県の彦根へと勤務地を移した。そこでまたM1300やオールスター、そしてortega’s(オルテガ)のベストを着こなす上司に出会う。ここで初めて僕はその風変わりなベストが『ortega’s(オルテガ)』と言う名前であることを知った。となりのお店のスタッフが、その上司が身にまとうオルテガを見て感動していた光景を今でも思い出す。

 「どうやらコイツは希少なもので、しかもちょっと高価なようだ。」

 ortega’s(オルテガ)のベスト。それは僕にとって遠い存在だとばかり思っていた。

 しかしその約2年後、大阪へ越して来た僕は、ZABOUでortega’s(オルテガ)のベストと再会する。

 「ここにもあるんだ、コレ。」

 そしてZABOUの採用面接。そこへ現れたオーナー谷川さんは、鮮やかな発色に絶妙のヘタリ感の出たケリー・グリーンのオルテガベストを着て現れた。

 「カッコいい…、コレこんなにカッコよかったんだ!どうして今までこのカッコよさに気づかなかったんだ?もっと見る目をやしなわなければ…。」

 昨年の冬、はれてZABOUの一員となった僕は、ortega’s(オルテガ)のベストを購入しなかった。なぜなら、すでに今回の『ortega’s(オルテガ)ベストの受注会』の開催が決定していたからだ。どうせ作るなら、谷川さんのような鮮やかな色、それを褪せるまで着る、着込む。そう決めていた。一年掛けて悩んだ結果、僕はある色にする事についに決めた。

 『僕はこのortega’s(オルテガ)に出会えて洋服人生に奥行きが出たと本気で考えている。』

 ボスにここまで言わせたortega’s(オルテガ)のベスト。これから僕にはどんな洋服人生が待ち構えているのかと、考えるだけで今から興奮が止まらない。

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2007/08 ZABOUで出会ったたくさんの人、物、事。そしてortega’s(オルテガ)。

  

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